
左から時計回りに増渕竜義さん、斎藤佑樹さん、高梨裕稔、有原航平、大谷翔平、浦野博司さん、乾真大さん、吉川光夫。「翔平は常にニコニコしていて先輩から好かれる」(増渕さん)
大学・社会人を経て2010年に入団した増井浩俊さん(39)は、大谷とちょうど10歳差。2017年まで日ハムで、以降は引退を決めた2022年までオリックスで、おもに中継ぎ、抑えとして活躍。通算150セーブ・150ホールドを達成した史上2人めの名投手だ。
増井さんら、当時の中堅選手が、大谷ら若手とともに暮らした札幌寮。みんなで揃って楽しめる、オフの気晴らしはあったのだろうか? 増井さんは笑みを浮かべて回想する。
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「有原(航平)や翔平らとの間では、誰かの部屋に集まっては、ホラー映画を観るのがちょっとしたブームになっていましたね。ハマったのは『SAW』シリーズで、全作順番に観ました。そういうときって白村(明弘)が過剰反応するんですよ。それを見て、翔平は怖がるより笑ってました。鑑賞後、みんなで廊下やトイレの前で待ち伏せしたりして、脅かし合うのが楽しかったですね。僕は(シリーズに登場する)ビリー人形のマスクまで買って、翔平をビビらせました(笑)」
2019年、ヤクルトで選手生活を終えた大引啓次さん(39)は、2013〜2014年に日ハムに在籍。入団同期の大谷を長い目で見守ろうとする、球団の姿勢に感服した。「チームカラーが大谷を育てた」と語る。