「例えば会議において、上司に進捗を報告する場面は多いが、その時も一方的に話すだけではなく、『掛け合い』になっており、相手の反応に合わせてこちらも即座に打ち返す必要がある。これは現在定着したオンライン会議でも同じ。その様子は周囲にも見られている」
VR漫才をする上で注意すべきポイントを尋ねると「目線や姿勢、間、滑舌」だという。
「前回『ABEMAヒルズ』に出演した際の自分の映像を見たが、残念なことにずっと下の方を見ており、僕自身、掛け合いが下手だなと思ってびっくりした。人は自分の状態に気づきにくいので、VR上で『目線ちょっと低かったよ』とか言ってもらえたら気づきやすい」
――NON STYLEの漫才は難しくなかった?
「難しかったが、何回か繰り返すフェーズを踏んで、練習していくことで必ず上達する」
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――他にも芸人がたくさんいる中、なぜNON STYLE?
「お2人それぞれにポイントがある。石田さんはすごく理論的に漫才を考えていて、吉本のNSCという芸人養成講座の講師を努めているほどだ。どういう風に漫才を作るのかを石田さんに伺い、お客さんと相方に対する目線の動かし方など、どうすれば自然に見せられるかをすごく教わった。
また、VRの研究で『プロテウス効果』というものがある。アバターに入り込むと、そのアバターの行動を模倣することで、心理にも影響するというもの。いいことをしているアバターに入り込むと、いいことをしやすいようになる可能性がある、という研究がある。そのため、超ポジティブな井上さんに入ると、いろんなことを言われても『いや、俺はポジティブだぞ』『自信を持って発言するぞ』というプレゼン力が高まるんじゃないかと思う」
――今後の展開は?
「学会発表したり評価軸をいろいろ展開していきたい。あらゆる人が自信を持って人前で発表できる世の中になるといいと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)