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山本美月インタビュー 『忌怪島/きかいじま』はどろどろとした人間関係、“ヒトコワ”が魅力

ABEMA TIMES

――演じるのも好きということですが、ホラー映画の現場は特別な雰囲気があるのでしょうか。

山本:ホラー映画の現場は、ほかのジャンルとはちょっと違う情熱を感じます。今回の現場では、本番直前までお化けの顔をキャストに見せないようにして、リアルな芝居を引き出そうと、細かい気遣いがありました。本当に怖い感情を引き出すという意味で、かなり役者にも気を使ってくれていて、新鮮な演技ができました。以前、出演したホラーの現場では、楽屋がお化けと一緒で、子どもたちもはしゃぎまわってゲームしていたので(笑)。それはそれで楽しかったです(笑)。

奄美大島での滞在を満喫「ナイトツアーに参加しました」

――撮影は奄美大島で行われたそうですが、どんな島でしたか。

山本:普段はパワースポットに行ってもパワーを感じられるようなタイプではありませんが、奄美大島は本当に気が良くて、とてもパワーを感じることができました。神様が舞い降りた島と言われているだけあって、どこに行っても気持ちがよくて。景色はキレイだし、食べ物もおいしくて、素晴らしかったです。絶対にもう一度行きたいです。

――観光もされましたか。

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山本:私は動物が好きなので、撮影がお休みの日にハブを見るためにナイトツアーに参加しました。ジープに乗って山の奥に行くんですが、水たまりや草むらにいっぱいいましたよ。襲うために隠れているんです。

――怖いですね。

山本:怖いです。水たまりは要注意で、一人で山奥とかは絶対に入っちゃだめです。

――もし、奄美大島に行ったら気を付けます(笑)。かなり充実した時間を過ごされたんですね。

山本:奄美大島は楽しすぎました。撮影は奄美大島でのロケが終わった後に、都内で地下室の撮影に入ったんです。奄美大島とは対照的過ぎる閉鎖空間で、みんな奄美に帰りたいって嘆いていました。

――VR研究チームのみなさんとはどんな雰囲気でしたか。

山本:みんな和気あいあいとしていましたよ。宣伝用に、一人一人インスタントカメラを手渡され、みんなで心霊写真を撮ろうと頑張っていましたが、だんだん趣旨からずれて個性的になっちゃって、全然心霊写真になりませんでした。とくに平岡祐太さんは一番年上なのに、若いキャストにも馴染んでいて、やることもぶっ飛んでいて面白かったです(笑)。

――主人公の西畑さんとは同じシーンも多かったかと思います。どんな印象でしたか。

山本:ふわふわ可愛らしい感じなのかな~という印象でしたが実際はちょっと違いました。朝が弱いのか、いつも寝ぐせをつけたまま現場に来ていましたけど(笑)。理系の専門用語とか長台詞も多くて、覚えるのが大変そうでしたね。

――山本さんは、役作りはどのようにされたのでしょうか。

山本:今回、登場人物が多い分、本編では一人一人の描写が少なくなっています。準備稿の段階では、細かい設定や不器用な性格の理由などが書かれていたので、それをもとに役を作ることができました。あのバックボーンがあったからこそ、心から言えた台詞がたくさんあります。

――確かに。裏側にドラマがあるのであろう意味深な台詞がありました。

山本:それまでになにがあったのかは明確にはしませんが、実はいろいろあるんです。裏の設定を感じながら台詞を言っているので、感じてもらえたら嬉しいです。

学生時代、知らない人から…実際のホラー体験は「ヒトコワ」だった

――山本さんが今までで一番怖かったホラー体験がありましたら教えていただけますでしょうか。

山本:学生時代、一人暮らしを始めたときに、よく行く近所のスーパーがあったのですが、そこで突然、全く知らない男性のお客さんから「ずっと好きでした」って、急に告白されたことがあったんです。自分は全く認識していなかったので怖いなって思いました。

――美しくて好きになっちゃったんだと思いますが、かなり怖いですね。

山本:ヒトコワですね。

――なにも起きなくて本当に良かったです。最後に、完成作品を観たご感想と見どころを教えてください。

山本:劇場で見たときの臨場感はすごかったです。現場では見えていなかった演出に、音も加わって、ものすごい迫力でした。やっぱりホラーは劇場で見るべきだなって思いました。今作は昔からの言い伝えに、VRが組み合わさった今までにない新しい作品になっていると思います。新しいものが好きな人、昔からホラーが好きな人、謎が謎を呼ぶミステリーもありますし、いろんな人が楽しめる作品になっていると思います。

――ありがとうございます! 公開を楽しみにしています!

取材・文:氏家裕子
写真:You Ishii

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