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新星・細野勇策とレジェンド・羽川豊はなぜ”左打ち”を選んだのか?【レフティゴルファーあるある・プロゴルファー編】

みんなのゴルフダイジェスト

「左打ちはスウィングに特徴があるのであまり見ません。綺麗なスウィングが好き。でもバッバ・ワトソンに似ていると言われます(笑)」

好きなスウィングは、ザンダー・シャウフェレやコリン・モリカワだ。

「ザンダーはフェースローテーションがまったくなくて安定感があるので動画を見ます。コリンはあまり振らない。パワーヒッターではないけど精度を高める意識が出ている。自分とマッチしないので動画はあまり見ませんが……人間性もよくて、すごくいいなって」

父と二人三脚でつくってきたスウィング。寝食を忘れて勉強したと誠一さん。

「全部自己流です。本や映像を見て、部屋中をホワイトボードだらけにして、どうやったらどうなるかと考え、小3、4までに大学ノート10冊にはなりました。僕は専門家ではないので、ニュートラルにしてやりたかった。そうしておけば、専門家に預けたときに味付けしやすいですから。中2までは庭で野球のトスバッティングのケージを狙ってテニスをさせました。面の使い方が野球のバッティングよりゴルフに近い。体が勝手に動くようになるのが大事ですよね」

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レフティで得したことを聞くと、親子で同じ答えが返ってきた。

「とにかく目立つ。どこにいても“ああ勇策だ”とわかるし、練習場でも皆さんすごく声をかけてくださって嬉しいです」(父)

「自分が右打ちだったらまだ特集されるようなプロではない。でも目立ちますから。今からは嬉しいことばかりかなと思います」(勇策)

「右打ちにすればよかったと、心から後悔したことはない」(羽川)

僕はお箸も筆記も左右どちらとも、としか言いようがない。どちらでも不便を感じませんから。これは左利きの特長かもしれませんね。

親から右利きにと強制されたわけでもなく、自由にさせてもらって、それは感謝していますね。なので“両刀使い”です。

レフティにしたのは、子どもの頃、野球をやっていて、左投げ、左打ちだったからで、ゴルフもそのほうがやりやすいと思ったからです。

実家がゴルフ練習場をやっていて、右打ちのゴルファーばかり見ていたのにレフティを選択したのは、やはりそれが一番僕にしっくりきたとしか言えません。

クラブの選択幅が少ないなんていうのは、当時は考えなかったですね。その点からいうと、やはり、自分のやりやすい打ち方を選択してよかったと思います。

右打ちにすればよかったと、心から後悔したことはないですね。ただやはり困ったのは、レフティ用クラブが極端に少なかったこと。それとグローブ。今でこそ多くなりましたが、僕の時代はほんと、少なかったですから。

大きいクラブ――ドライバーの類いはむろん――、アプローチ、ウェッジまで数少ないなかから選ぶしかなかった。

グローブはプロ入り後は自分だけの型を作っててもらえましたが、当時はサイズも少なかった。

ただ、これは今からすれば、「それしかなかったから打ち込めた」ということも言えますね。

たくさんあるなかから、このクラブを“1本”選ぶというのもこれまた大変なこと。あり過ぎるというのは、混沌です。ポジティブに考えるならそういうことになります。

「細野くんは、小さくまとまらないで、このまま突っ走ってほしい」(羽川)

細野くんには期待しています。というのも、「東建ホームメイトカップ」2日目、61でしょう。

昨年「ISPS HANDA欧州・日本」で出した62も更新した。

試合でこういうスコアを出すというのが素晴らしいんです。練習でいくらいいスコアを出しても、それはノンプレッシャーで、それでは価値がありません。試合で出してこそプロフェッショナル。これからも小さくまとまらないで、このまま突っ走ってほしい。

スコアをまとめようとか考えないで、今は思い切り振って、その可能性を広げる、そんな時期です。僕にも経験があります。いずれ、ゴルフの怖さを知る時、スコアをまとめなければならない時期は必ず来ます。

それまでは思い切りやってほしい。表からも陰からも応援していますよ。それまでは思い切りやってほしい。表からも陰からも応援していますよ。

THANKS/レークスワンCC美祢C

PHOTO/Norimoto Asada、Tadashi Anezaki

※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号「ようこそレフティの世界へ」より

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