◆国民投票の熱は冷めたけど……景気低迷で批判やむなし?
国を二分し大騒ぎとなったEU離脱を問う国民投票は、最終的に52%対48%で離脱に軍配が上がった。あれから7年になろうとしているが、ユーガブの調べでは、イギリス人の10人中7人が、この投票結果の2つの数字を正しく思い出せなかったという。「自分は政治に関心が高い」と考えるイギリス人でも、正しく答えられたのは46%という残念な結果になった。投票もすでに過去のこととして、記憶から消えて行きつつあるようだ。
ポリティコ誌によれば、ファラージ氏はブレグジットと移民への政府の対応に不満を抱いており、政界復帰を目指しているという情報もある。イギリス経済は、パンデミックやウクライナでの戦争の影響もあり低迷気味だ。人々の不満はさらに政府に向かうため、国民投票の記憶が薄れるなか、ブレグジットが単なる与党の失策として、政争の具にされる可能性もありそうだ。