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会場いっぱいのシンガロングが響き渡った「Saucy Dog HALL TOUR 2023 “in your life”」東京ガーデンシアターDAY2をレポート!

DI:GA ONLINE

Saucy Dog HALL TOUR 2023 “in your life”
2023年5月1日(月)2日(火)東京ガーデンシアター(有明)
※レポートは5月2日に実施

 2023年5月2日(火)、『Saucy Dog HALL TOUR 2023”in your life”』の、本来であればファイナルであった、東京ガーデンシアター2デイズの2日目を観た。日本武道館2デイズや、この東京ガーデンシアターでの1日のライブの経験はあるSaucy Dogだが、ここで2デイズを行うのは、今回が初めて。
 なお、「本来であればファイナルであった」というのは、1月13日に始まった全31本のこのホールツアーは、6本目の神戸から11・12本目の名古屋までの12公演が、せとゆいか(Dr/Cho)の体調の不調で、延期になったからである。
 今後、8月から9月にかけて、その振替公演が行われる。そして、この東京ガーデンシアターが終わってから、振替公演が始まるまでの間は、各地のフェスやイベントに出る……いや、振替公演の序盤は、夏フェスへの出演と時期が重なる。という、かなり変則的なスケジュールが、今後のSaucy Dogを待っている。
 という意味で、気持ちの置きどころがなかなか複雑なライブだったのではないか、と推測するが、3人がそんな戸惑いや迷いを見せる瞬間は、最後までなかった。1曲目の「スタンド・バイ・ミ-」から、アンコールの「Be yourself」までの全18曲を、まっすぐに駆け抜けるようなステージだった。

 序盤は、「スタンド・バイ・ミー」「煙」「シーグラス」「雀ノ欠伸」と、人気曲を次から次へと放っていく構成。「シーグラス」ではイントロでハンドクラップが起き、曲終わりで石原慎也は「やれるか東京! やったんぞー!」と叫んでから次の「雀ノ欠伸」のタイトルを告げる。軽やかで性急なこの曲のリズムに合わせて、オーディエンスのハンドクラップも速くなる。
 その4曲を終えたところで、せとゆいかと石原慎也がMC。オーディエンスから飛ぶ声をきいて「かわいいやって、うれしいな」と喜んだり、「ありがとう、ただいまー」と挨拶したりするなど、いつものようにマイペースなせとゆいか。「国際フォーラムと合わしたら東京4デイズ……すご!」と、改めて実感する石原慎也。
 このツアーに“in your life”というタイトルを付けたのは、今日の1日がみんなにとって人生に刻まれる1日になったらうれしいという気持ちを込めたから──というせとゆいかの話を経て、Saucy Dogをより多くの人に知ってもらうきっかけになった大切な曲、という石原慎也の紹介から「シンデレラボーイ」が始まる。
 それに「BLUE」が続き、終わると暗転の中ギターのチューニング音が響き、そのフィードバック・ノイズが途切れた直後に、石原慎也が「東京」を歌い始める。派手なステージセット等はない、シンプルなステージだが、そのような曲のつながり方などの細部に、気が配られている。

 次のブロックはSaucy Dogのワンマンの恒例、アコースティック・ゾーン。左に秋澤和貴(Ba)、まんなかにせとゆいか、右に石原慎也というフォーメーションで、座って3曲をプレイする。
せとゆいかが、2022年リリースの最新ミニアルバム『サニーボトル』のボーナストラック、と紹介して「ころもがえ」を歌う。コロナ禍に入って書いた曲、と説明しての「いつもの帰り道」も、せとゆいかがボーカル。3曲目の「film」は、石原慎也が歌い、せとゆいかがカホンを叩きながらハモリを付けていく。
 Saucy Dogに何曲もある、恋の終わりを描いた曲の中でも、トップクラスにエモーショナルな「今更だって僕は言うかな」、「俺たちバンドマンの歌を!」いう石原慎也の言葉で曲が始まると同時にステージ後方の幕が開き、LEDやスポットやレーザーがフロアまでを照らす中で演奏された「メトロノウム」、イントロでステージ中央の秋澤和貴がベースソロを聴かせた「雷に打たれて」の3曲で、序盤以上にオーディエンスのハンドクラップが大きくなる。
 そして。続く「現在を生きるのだ。」では、ストリングス×8とキーボードが加わった12人編成になる。歌い始めた石原慎也を照らすスポット以外は暗転し、再び明るくなると、そこにストリングス・チームとキーボードがいる、という、ちょっと鳥肌ものな登場のしかただった。石原慎也の「スペシャルバージョン、Saucy Dog!」という叫びどおりの、ドラマチックな音像が、ガーデンシアターを満たしていく。
 この東京公演からやらせてもらっている、すごく大切な曲で、俺のおじいちゃんとおばあちゃんを思い浮かべながら書いた。精一杯歌います──と、石原慎也が紹介した、次の「紫苑」も、その12人編成で奏でられた。

 「このツアーは、成長させてもらえるツアーやなあ、と思ってました」──から始まり、「今日は最後まで、気持ちで歌いたいなって思ってます」で終わる石原慎也のMCをはさんでの、本編ラストは「怪物たちよ」と「優しさに溢れた世界で」の2曲。
 赤裸々に自らの心情をさらすことで力強いメッセージ・ソングたりえている「怪物たちよ」は、一言一句が満員のオーディエンスひとりひとりに刺さっていくさまが、目に見えるように響く。
 歌詞が画面に映し出された「優しさに溢れた世界で」では、後半のブレイク(演奏がギターだけになる)で、石原慎也、リードボーカルをオーディンスに預ける。彼のギターをかき消しそうなほど大きなシンガロングが、東京ガーデンシアターを包んだ。

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 アンコールでは、7作目のミニアルバムを夏にリリースすることと、アリーナ・ツアーが決まったことが、発表になる(石原慎也曰く「ちょっと不安です、みんなが来てくれたらうれしいです」)。
 そして「そのアリーナ・ツアーでもいいし、ほかの時でもいいんで、またみんなで歌えたらいいなと思って、最後にこの歌を歌います」と、「Be yourself」へ。「優しさに溢れた世界で」に続き、この曲も画面に歌詞が出る。そして、ギターもベースもドラムも止まった後半のブレイクでは、「優しさに溢れた世界で」以上のボリュームのシンガロングとハンドクラップで、曲が形作られた。
 「楽しかった!」と気持ちを表し、「楽しかった?」と問い、「楽しかった人ー!」とさらに問いかけ、その反応を見届けてから、石原慎也はこの曲を締める。3人がステージを去っても、エンディングSEの「優しさに溢れた世界で」に合わせて、オーディエンスのハンドクラップが響きわたった。

SET LIST

01. スタンド・バイ・ミー
02. 煙
03. シーグラス
04. 雀ノ欠伸
05. シンデレラボーイ
06. BLUE
07. 東京
08. ころもがえ
09. いつもの帰り道
10. film
11. 今更だって僕は言うかな
12. メトロノウム
13. 雷に打たれて
14. 現在を生きるのだ。
15. 紫苑
16. 怪物たちよ
17. 優しさに溢れた世界で

ENCORE
01. Be yourself

 
   

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