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カンザキイオリ、LIQUIDROOMでKAMITSUBAKI STUDIO卒業ライブ、新たな創作への道を歩み始める

DI:GA ONLINE

「告白」を歌唱し、微笑むように観客へ“ありがとう”と告げると、紗幕に映り出されたのは右目がない少女の爽やかな表情。晴れやかな決意表明とともに“別れなど、少年少女に恐れなし”という言葉で物語を締めくくると、新曲「少年少女」を披露した。自分に言い聞かすように、そして目の前にいる同志とも言えるこの場にいる全員に投げかけるように歌う姿はとても凛々しい。彼の新章を感じさせる、エネルギッシュな楽曲だった。

バンドメンバーを紹介し、ひとりステージに残ったカンザキは手紙を取り出す。KAMITSUBAKI STUDIOへの答辞だ。時折言葉を詰まらせながら、数年間の歩みと感謝を丁寧に紡いでいく。
“もう簡単に逃げたりはしない。逃げ続けるだけの人生は、いまこの瞬間終わりにしようと思う。私があなた方に救われたように、私も誰かを救えるように。一人でも多く創作を届けられるように。少しでも寄り添い、共に生きられるように。誰かのそばにいられるように。そんな創作を目指し、躓きながらも歩いていこうと思います。私は別れなど何ひとつ怖くありません。創作を続ける限り、ずっとそばにいるのだから”

彼の口から告げられるたくましい言葉たちに、彼が卒業の決心を固められたことは、KAMITSUBAKI STUDIOと過ごした時間が掛け替えのない、充実したものだったからだと痛感した。“最後に、あなたが好きと言ってくださったこの曲で終わります”と言いピアノの前に座り弾き語りで披露したのは「青い号哭」。曲の途中からは、この日のライブに関わったスタッフとクリエイター全員のクレジットがエンドロールとして流れた。歌い終わり立ち上がった彼が最後に深く頭を下げると、フロアからは感謝を伝える言葉が飛び交う。ゆっくりと頭を上げた彼は名残惜しそうに、だが確かな足取りでステージを後にした。

するとその後、EP『少年少女』のリリース、新レーベル“IKIRU SHELF”の設立、カバープロジェクトの始動が発表された。青葉を揺らす初夏の風のようにフレッシュな話題に、彼の季節はもう既に春を越えていることがうかがえた。彼が苦しみながらも生き続けてきたなかで見出した“年齢など関係なく、門出を迎え新たに歩き出す人は皆、少年少女のように輝いている”という思い。それをテーマに、彼の生きる理由でもある“創作”で堂々と示した単独公演“別れなど、少年少女に恐れなし”。骨の髄まで誇り高く、生命力に漲った時間だった。

SET LIST

<春>
01. 願い歌
02. 命に嫌われている
03. 結局死ぬってなんなんだ
<夏>
04. あの夏が飽和するメドレー
05. 爆弾
06. 花女

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<秋>
07. 君の神様になりたい
08. アダルトチルドレン
09. 過去を喰らう

<冬>
10. ハグ
11. ダイヤモンド
12. なぜ

<巡る春>
13. 狂感覚
14. 不器用な男
15. 告白
16. 少年少女 ※新曲
17. 青い号哭

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  • 2

2023年5月5日

提供元: DI:GA ONLINE

 
   

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