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『どうする家康』酒向芳が新たな明智光秀を作る予感 善悪を超えた稀有な存在に

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『どうする家康』写真提供=NHK

 『どうする家康』(NHK総合)の第13回「家康、都へゆく」で酒向芳演じる明智光秀が登場する。織田信長(岡田准一)の後ろ盾で将軍となった室町幕府15代将軍・足利義昭(古田新太)が上洛を命じたため、主人公・家康(松本潤)も都に上ることになり、そこで必然的に個性的な人たちと出会う。そのなかの人、明智光秀は家康の人生においても、日本の歴史においても物語を大きく動かすことになるキーパーソンだ。

参考:溝端淳平、『どうする家康』で記憶に残る名演 王子から暴君へ、氏真の闇堕ちっぷり体現

 2020年に放送されたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では、主人公の明智光秀を長谷川博己、将軍の足利義昭を滝藤賢一が演じていた。戦国の世で平和を求める光秀と、政に利用され、信長に翻弄される足利義昭との間には友情のような、互いにそれぞれの難しい立場を理解した上で共鳴しあうような交流が描かれていた。ちなみに『麒麟がくる』では、徳川家康役を風間俊介、織田信長を染谷将太が演じ、これまでと違う人物像をみせてくれていた。

 本作に関しては、予告や紹介されているそれぞれの役柄のビジュアルを見ただけでも、予想通りにはいかない流れが期待される。すでにSNSなどでも「酒向芳が演じる明智光秀の不穏な笑顔が気になる」「気になる作品には気づくと酒向芳が出ている。『どうする家康』の登場も楽しみ」といった声があがっている。

 気のいい穏やかな蕎麦屋の店主を演じた『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)、消息不明の息子を探す執念の父親を演じた『最愛』(TBS系)、黒幕だと怪しまれつつ、最後まで温和でいい上司だった捜査一課の塚地班長役『インビジブル』(TBS系)など、酒向芳はそのクールごと、その作品の役柄によって全く違う顔を見せてくれている。

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 優しくて理解のある上司、頑固な父親はもちろん、なんだかよく分からない捉えどころのない人、善悪を超えた存在のような役でも個性を放つ希有な存在でもある。不気味で謎めいた神主役の『岸部露伴は動かない』(NHK総合)第7話『ホットサマー・マーサ』などは、酒向芳だからこそこんなにもハマったのだろう。

 NHK大河ドラマの出演も『龍馬伝』(2010年)、『軍師官兵衛』(2014年)、『青天を衝け』(2021年)と本作で4作目となる。『青天を衝け』では主人公の渋沢栄一(吉沢亮)とその家族を苦しめる悪代官役が強烈な印象を残した。

 今回の『どうする家康』公式サイトには、明智光秀の紹介欄に「旧時代の破壊者か、新時代の開拓者か」とある。この鋭いまなざしなら確かに家康や秀吉のささいな仕草も見逃さないだろうと思える眼光鋭い酒向芳の写真が印象的だ。

 バイプレーヤーと一言で表現できないほど、その演技によって作品の流れを変え、観る側の予想を気持ちよく裏切ってくれたり、驚かせてくれたりする才能あふれる俳優。酒向芳の演じる明智光秀に大いに期待したい。(池沢奈々見)

 
   

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