野茂が日本人メジャーリーガーのパイオニアなら、韓国人のパイオニアは94年にドジャースと契約した朴賛浩である。メジャーリーグで通算124勝をあげた。
06年の第1回WBCに韓国代表として出場した朴は、大会を制した日本に対し、「アジアのためにも日本の優勝はとてもうれしい」とコメントした。また同時期にメジャーリーグでプレーしていた日本人選手に対しては“戦友”の意識が強いようで、「彼らは国籍こそ違うが、トップになるため同じ道を歩んでいる選手たちだ」とも語っていた。
野球国際化の種まきをしたオマリーも、昨年12月で85歳になった。
※上部の写真はイメージです。
初出=週刊漫画ゴラク2023年3月24日発売号
(にのみや・せいじゅん)
スポーツジャーナリスト。1960年愛媛県生まれ。オリンピック、サッカーW杯、メジャーリーグ、ボクシング世界戦など国内外で幅広い取材活動を展開中。1999年6月より、インターネット・マガジン「Sports Communications」(http://www.ninomiyasports.com)を開設。 新刊『村上宗隆 成長記~いかにして熊本は「村神様」を育てたか』(廣済堂出版)が好評発売中。他に『スポーツ名勝負物語』(講談社現代新書)、『スポーツを「視る」技術』(同)、『勝者の思考法』(PHP新書)、『プロ野球裁判』(学陽書房)、『人を動かす勝者の言葉』(東京書籍)、『歓喜と絶望のオリンピック名勝負物語』(廣済堂新書)、『昭和平成ボクシングを語ろう!』(廣済堂新書)など、著書多数。