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兵庫慎司のとにかく観たやつ全部書く:第127回[2023年2月後半・武藤敬司引退試合、四星球、佐藤千亜妃、などの6本を観ました]編

DI:GA ONLINE

 音楽などのライター兵庫慎司が、基本的に音楽・時々それ以外の、自分が観たすべてのライブ(基本的に生、時々配信)のレポをアップしていく連載の第127回です。普段は月二回アップですが、観た数が月15本を超える場合は、月三回にしていて、この2023年2月はそのパターンでした。以下、その三回目、2月に観た13本目から18本目までのレポです。

2月21日(火)17:00 『KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING“LAST LOVE”〜HOLD OUT〜』@東京ドーム

 武藤敬司の引退試合イベント。なので、現在の武藤の所属団体であるNOAHの大会。開演は17時だが、その前に16時から「STARTING BATTLE」として3試合があり、17時からは「PRIMARY STAGE」が4試合、「MASTER STAGE」が4試合あった。計11試合。そのトリが武藤敬司×内藤哲也。
 セミファイナルのオカダ・カズチカvs清宮海斗、新日トップvs NOAHのトップの因縁の対決も、楽しみにしていた。で、期待どおりの、いや、期待以上の、オカダが清宮を一方的にボコボコにする内容で、非常におもしろくて、大満足した。
 ただ、このカードが、この日行われることを知った時は、「そんなおいしいやつ、別日にした方がいいんじゃないか?」「それメインでもう一個でかい大会できるんじゃないか?」「っていうか、そんなカードをセミファイナルでやっちゃったら、メインがかすむんじゃないか?」と、僕は心配していた。よって、この試合が終わった段階では、イヤな予感が的中かなあ、と思ったのだが。
 懸念だった。さすが武藤敬司。「闘魂三銃士」の仲間のふたり、蝶野正洋と、亡くなった橋本真也は、引退試合をやっていない。同じく、亡くなったNOAH初代社長三沢光晴も、引退試合をやっていない──と語る映像を経て試合開始。で、自身の必殺技(ドラゴンスクリューや足4の字固めやシャイニングウィザード)の間に、その3人=蝶野・橋本・三沢の得意技をばんばん織り込む。両膝に人工関節を入れた手術の後、復帰して最初の試合で、絶対やっちゃいけないのにやってしまったムーンサルトプレスは、二度ほど出そうとするが、そのたびに悔しそうに思い留まる。
 最後は28分58秒、ディスティーノ→片エビ固めで内藤哲也に敗れたが、「まだ灰にもなってねえよ。どうしてもやりたいことがひとつあるんだよな。蝶野、俺と闘え!」と、解説席の蝶野正洋に要求。呆気にとられるが、意を決して立ち上がる蝶野。そして武藤、「服部さん、いるんだろ!」と、「闘魂三銃士」全盛期の頃の新日本のレフリー、タイガー服部も呼び込む。同じく、当時のテレビ朝日のアナウンサー、辻よしなりがその闘いを実況。そして、蝶野のシャイニングケンカキックからSTFで、武藤がギブアップ──ドームに集まったおっさんたち、みんな泣いていた。なかったと思う、これ以上の締め方は。

2月23日(木祝)16:30 四星球@日比谷野外大音楽堂

 四星球結成20周年の活動としていろいろやって来た活動の締めくくりが、このライブ。なので……いや、「なので」じゃなくて、いつもそうかもしれないが、とにかくまあ盛りだくさんだった。たとえば──。
・アイアムアイが前説を担当。30分くらい延々とやる
・「アーティスト写真が20周年用に撮ったやつで、明日から21周年なので」と、ライブを始める前に、ステージで新しいアーティスト写真の撮影
・2曲目「運動会やりたい」で、客席を二つに分けて運動会対決。ギターまさやんとドラムモリスは紙相撲(の力士になって)対決
・まさやん、母に電話
・5曲目「鋼鉄の段ボーラーまさゆき」の途中で、2月の野外なので、寒くて曲が凍る
・9曲目「Mr.Cosmo」では、メンバーの関係性が凍る
・その「Mr.Cosmo」で、ボーカル康雄、大麻を持って精子に乗って登場
・同じく「Mr.Cosmo」で、メンバー対抗ブリーフ何枚穿けるか対決
・ライブ中に新曲を作っていく(という体で)、ということで、中盤以降、その新曲「ふざけてナイト」を、何度も演奏。それ以外にも、もう1曲新曲を披露
 ……ネタありすぎてキリがないので、これくらいにしておくが、とにかくそんなこんなの中で、康雄が何度も口にした、そして前述の新曲にも織り込まれていた「ふざけてないと泣いちゃうの」というフレーズ、とてもグッとくるものがあった。アンコールでの「僕たち音楽作ってません! 時代作ってます!」という雄叫びにも、さらにグッときた。
 しかし。それら以上に僕がグッときた言葉は、アンコールでメンバーそれぞれウォッカを一気したりしてグダグダになった末に、赤ロープ亀甲縛り姿のベースU太が放った、「ごめん、こんなバンドやねん」だった。感動&涙と、笑い&くだらなさ&しょうもなさが、常にせめぎ合っているのが四星球だが、最後はこんなふうに後者が勝つところ、信用できる。

2月24日(金)19:30 佐藤千亜妃@Shibuya WWW

 久々の新音源、EP『TIME LEAP』のリリースライブ。『TIME LEAP』の曲たちも、それ以前の曲たちも含めて、絶妙な選曲&曲順、すばらしい演奏と歌。どっぷり浸れた、ライブの頭から最後まで。
 中盤、『TIME LEAP』収録の「melt into YOU」にフィーチャリングで参加しているシンガー、a子がゲストで登場、佐藤千亜妃とその曲を歌う、というサプライズもあり。
 さらに、それ以上のサプライズが、アンコールだった。アコギと鍵盤と佐藤千亜妃の3人編成で、春にリリースする予定だという未公開の新曲をやったのだが、その曲がもう、めったやたらと良かったのだ。こうしてどんどん音源が出るのはうれしいし、そのたびにライブがあるともっとうれしい。
 なお、3月26日に、その新曲=「花曇り」が、4月3日にリリースされることが発表になった。楽しみ。

2月25日(土)12:30 快速東京、画鋲、突然少年@新宿ANTIKNOCK

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 新宿アンチノックの企画で、画鋲(グループ魂の暴動こと宮藤官九郎と石鹸こと三宅弘城と、よーかいくんのバンド)が一緒にやりたいバンドを挙げ、ハコがブッキングをしたイベント。開催が昼間なのは、宮藤官九郎が忙しいからではないか、と推測する。出演順はトップが快速東京、二番目が画鋲、トリが突然少年だったのも、彼にケツがあったからではないか、と推測する。そもそも現在の彼の脚本家としてのステイタス及び忙しさを考えると、画鋲をやっていること自体も、こうして街のライブハウスに出ていることも、けっこう異常だと思うし。
 フロアはほぼ満員、大多数が画鋲のファンだと見受けられる。トップの快速東京、痛快極まりないステージングで、大いにウケた。二番手の画鋲、「画鋲」(外道「香り」の替え歌でこのバンドのテーマ的な曲)で始まり、BOØWY「ON MY BEAT」のカバーで終わる30分21曲、当然これもがっちりウケた。
 と、ここまではいいけど、画鋲終わったらお客さん帰っちゃうかな、突然少年はしんどい闘いになるかな……と思ったのだが、帰った人はわずかで、残った人みんな、突然少年にもしっかり反応していた。彼らのパフォーマンスがとても良かったのも大きいだろうが、ホッとしたし、うれしかった。

2月25日(土)17:30 フラワーカンパニーズ@渋谷 CLUB QUATTRO

 2022年11月から2023年4月までかけて行っている、(結成33周年なので)全33本の、ニューアルバム『ネイキッド!』のリリースツアーの東京公演、渋谷クラブクアトロ2デイズの1日目。
 フラカンはいつも、同じハコで2デイズを行う時は、おそらく両日とも来る人のために、極力、曲がかぶらないようにしているが、この2日間も、『ネイキッド!』からの4曲以外はまったく違うセトリだった。で、『ネイキッド!』収録の10曲のうち、両日ともやったのはその4曲、あとの6曲は1日目に3曲、2日目に3曲、というふうに、振り分けていたのだった。徹底している、やることが。
 なお、ボーカル鈴木圭介、渋谷の街を歩いたのは久々だったそうで、スクランブルスクエアやミヤシタパークなどができて、この数年で様変わりした街の風景を嘆いていた、MCで。
 曰く「宮下公園が二子玉みたいになっちゃって」。この1月末で閉まった東急本店の丸善ジュンク堂によく行っていたそうだ。「だから、俺たちの渋谷じゃないんだよ、もう!」。すかさずグレートマエカワ、「俺の渋谷だったこと、一回もないわ」。圭介「俺たちが朝までクラブで踊り明かした渋谷はもうないの!」グレート「おまえ歴史をねじ曲げんなよ!」。オーディエンスのみなさん、大笑い&大拍手でした。

2月26日(日)17:00 フラワーカンパニーズ@渋谷 CLUB QUATTRO

 というわけで、渋谷クラブクアトロ2デイズの2日目。なお、この2日間、クアトロのロビーで、写真家CHIYORIがフラカンを撮った写真展が開かれた。入場者はもちろん、チケットを持っていない人も開演時刻までは無料で観れる、というもの。全164点が展示され、後日、現品限りでフラカンのサイトで販売された。
 そして、これに続いて翌月に、無料の写真展がもうひとつ行われた。フラカンのファンクラブ会報「フラカンの痛快ブック」が100号を迎えたのを記念して、ファンクラブの管理人であり、会報の編集人であり、フラカンの最古参のスタッフであり、グラフィックデザイナーであり、カメラマンである吉田圭子が、1994年から2023年まで撮ってきたフラカンの写真を展示したもの。場所は新代田FEVER内のカフェ、POOTLEで3月15日〜26日まで。
 って、これ、全然ライブレビューじゃないですね。まあいいや。でも、あとひとつだけ書いておきたいこと。前日もこの日も演奏された、ニューアルバム『ネイキッド!』からの4曲のうちの1曲は、「2月26日」だった。聴けばあきらかだが、鈴木圭介が亡くなった誰か(おそらく身内)に語りかける曲で、曲タイトルの「2月26日」は、歌詞の中には一切出てこない。つまり、命日なのだと思う。で、この日が2月26日だから、歌ったのだと思う。
 というのも、とてもよかった、と、終演後にギタリスト竹安堅一に言ったら、「ああ、そうか、だからやったのか。全然気がつかなかった」。さすが竹安。

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