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潮田玲子、中村真依らアスリートは現役時代に生理とどうむきあっていたか。中高生らと痛みや辛さについて語り合う

マガジンサミット

これら症状の原因は、子宮内膜を剥がすために収縮運動を担うプロスタグランジンが分泌されるためで、これが過剰に出やすい人や子宮や内膜に何らか異常や疾患がある人は痛みをより感じます。また、生理前に調子が悪くなる例としてPMS(月経前症候群)があり、胸が張る、膨満感、水分量が増え体重が変わる。さらには、ネガティブになるなどの感情の変化がおきますが、不思議と月経がはじまる前に治ります。

中川さんはPMSをつよく感じるタイプで、特に北京オリンピックの決勝前にひどい腹痛に襲われた経験から、ロンドンオリンピックではピルを処方したそうです。ところがピルがカラダにあわず筋力が低下。「飛び込み競技は1tほどの水圧を感じるため首の捻挫や肉離れをおこした。ピルについて知識がもっとあればよかったと後悔しています。今はピルも10種類ちかくあるので自分にあうものを選ぶことが大切。ちゃんと理解して飲んで欲しい」と話しました。 

ピルには経口避妊薬だけでなく女性ホルモンの波を押さえる効果等があり、日本では婦人科で処方してもらえます。副作用がでる人もいるため、処方に関してはよく相談する必要があり、学生ならばオフシーズンに試し自分にあった薬を見つけると良いでしょう。

反対にピルを飲んで助かっていたという登坂さんは「レスリングは体重増減が困るので超低用量ピルを処方してもらっていました。試合と生理が重ならないよう、先生にしっかりと相談して自分にあっていた薬を処方してもらいました」と話し、個人差があるので気軽に飲まずに、病院で相談してほしいとアドバイスしました。

相手に生理のことを伝えるためには?

では、このような生理の辛さを周囲の人にどう伝えるのが良いでしょうか。杉山さんは妊娠時の悪阻(つわり)の症状が日によって違い、その違いをご主人と共有する方法として、体調の悪さを1~10の数字で表しスケーリングして伝えたそうです。これは妊娠時だけではなく生理にも使える技です。

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グループディスカッションに参加した男性教員は「男性指導者はセクハラになるんじゃないか?と心配になり、聞きたいけれど聞けないこともある。また精神不調や体調不良はさまざまな要因があるので生理とは限らない。常に気にかけてあげることが大切だと思った」と感想を話すと、「先生から声をかけてもらえることだけで大きい。自分がどうしたら心地よくすごせるのか、月経にかぎらず伝えるべき」といった意見が聞かれました。

今日から取り組めそうなことを、ぜひ実践して

講演に参加した生徒らからは「今回の講演会を聞いて男性教員の方にも生理のことを知ってもらえて良かった。これからは我慢せず相談できそう」や「生理のタイミングは脳から信号がくることとか、経血の量についても勉強になった。これからは異変に早く気がつけそう」また、「ピルのこととか他人と話さないし病院に行くのは抵抗あった。アスリートの方の話を聞いて自分のために我慢せずに行く」といった前向きな意見が聞かれました。

なかには「うちはオープンです。両親ともに「もうすぐ生理じゃない?」と、むしろ自分より父の方が知っていて「今日は生理だからイライラしているんだね」など気を使ってくれる」と打ち明けると、「うちは話せばそっとしておいてくれるけど、言わなくても気遣ってくれるのは羨ましい!」と、生徒同士もトークセッション前より、気がねなく話しができるようになったようでした。

講演後、潮田さんらは「生徒さん達の反応が思ったよりも大きくて嬉しかった。辛さや痛みを我慢せずに話して自分のカラダを大切にしてほしいし、オープンに話しあうことでより良い解決策や新しいニーズが生まれると思う」とインタビューに答え、例えば「月経カップ」や「吸収ショーツ」といった便利な生理用品も活用して、と話しました。

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