あるとき、彼がレギュラー出演していた番組に百恵がゲストで出たことがあった。その日にお互いが同じネックレスの色違いをつけていたんだけど、後日、それが入れ違っていることに気が付いてね。これは大変なことだと直感が働いたんだよ。
2人が実際に付き合っていたかは分からない。俺は見ていないからね。ただマネージャーとして、ここで動かないとマズいなと思った。
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それで、まず俺はEに直接会いに行った。もちろん別れてもらうためだが、そこは言いようだよな。“せめて、今は熱くなるのをやめてくれ”と伝えたんだ。
彼がそのことを百恵に伝えたのだろうけど、当然、彼女はカチンとくるよね。後日、俺は先日亡くなった、当時の上司だった小田(信吾)さんに呼ばれて、百恵の担当を外されることになってしまった。たぶん、百恵がそうしてほしいと言ったんだろうね。
それでも、俺はあの時のことを後悔はしていないよ。百恵は(三浦)友和と出会って幸せになっているしね」
こうして長谷川氏は、同じ事務所にいながらも百恵さんと仕事をすることはなくなった。それでも‘80年3月に彼女が芸能界引退を発表すると、ファイナルツアーを見に北海道の公演(9月30日真駒内屋内競技場)まで駆け付けたという。
「楽屋まで挨拶に行ったよ。“百恵ちゃん、長い間お疲れさま”って。それが百恵との最後の会話になったな。結婚式? 俺が呼ばれるわけないだろう(笑)」