「悠人が私立中の受験を控えていた小6のころ、岩倉家が営むねじ工場が苦境に陥り、私立中への進学を断念する瀬戸際に追い込まれたことがありました。結果的にその苦境は回避できたものの、ひとつ間違えば悠人は東大受験という夢を断念させられたかもしれなかったのです。そのように金に困った過去を棚に上げて、ねじ工場を続けている母親から『あんたの仕事は寂しそうだし夢もない』みたいなことを言われたら、ふざけんなという気持ちになるのも当然でしょう」(前出・週刊誌記者)
朝ドラの視聴者には「F3層」(50歳以上の女性)が多く、悠人が手掛けるヘッジファンドはたしかに、訳のわからない仕事に見えるのかもしれない。だが本作が主題としているパイロットという仕事にしても、舞の訓練課程では「JA01TC first solo report base」といった英語による指示が飛び交っており、視聴者としても置いてきぼりの気分を味わっているのではないだろうか。
片や英語の交信は「夢のある仕事」として扱い、悠人のヘッジファンドは「寂しい仕事」として扱う。そんな偏った価値観が露呈する様に、疑問と反発を覚える視聴者も少なくないようだ。