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Girl’s Day ヘリ×U-KISS ジュン、『百人力執事』で抜群のケミ

Real Sound

『百人力執事 ~願い、かなえます~』(MBC公式サイトより)

 この世を去るときに、心残りがない人がいるのだろうか。

 参考:【写真】ベッドで見つめ合うジュン(U-KISS)とヘリ(Girl’s Day)

 Girl’s DayのヘリとU-KISSのジュンが主演を務める『百人力執事 ~願い、かなえます~』が10月19日よりAmazon Prime Videoで毎週水、木曜日に配信中だ。(以下、第10話までのネタバレがあります)

 葬祭ディレクターのペク・ドンジュ(ヘリ)は、初めて死者に触れたときに、突然世界が光に包まれ色に満ちた中で、死者と話ができることに気づく。突然の出来事に驚き逃げ出すドンジュだが、死者である子どもの姿が脳裏から離れない。そんな中、ドンジュは立て続けにアクシンデントに遭遇する。神父である叔父のミカエル(オ・デファン)から「待っている人がいるから戻るように」と言われ、ドンジュは神に「神様、行きますからひとつ約束してください。幽霊に会っても逃げなかったら、彼らに尽くしたら、ここから解放してください」と心の中で話しかける。

 ドンジュが葬祭社で働くようになったことで、気味悪がったドンジュの交際相手は便利屋を使ってドンジュに別れを告げる。その便利屋が、U-KISSのジュンが本名イ・ジュニョンとして演じるキム・テヒだ。テヒは、叔父のヴィンセント(イ・ギュハン)が代表を務める便利屋「百人力」で働いている。百人力は、ゴミの分別から、ペットの散歩、別れを告げる役目まで、“なんでも叶える便利屋”だ。ドンジュに交際相手からの別れを告げたことから、ドンジュとテヒは出会うことになるのだが、これが偶然の出会いでなかったことがのちのち分かってくる。

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 イ・ジュニョンは、アイドル出身の華のあるビジュアルで、テヒをかっこよく演じ惹きつける。近年は演技ドルとしての活動に力を注いでおり注目されている。本作では、便利屋としてのテヒと、フラッシュバックする過去シーンでの医者としての演技がとてもいい。ラブラインでは、大きくて黒目がちの子犬のような眼差しでドンジュを見つめたり、ドンジュへの想いからの熱いキスシーンは、2人の想いが通じるまで長く待たされた分、盛大な胸キュン必至だ。本作の成功でイ・ジュニョンがさらに演技ドルとして活躍の場を広げることを期待したい。

 本作は、ドンジュが死者の願いを叶える形で物語が進んで行き、オムニバス的に1話ずつ解決していくストーリーと、第1話でドンジュが死者と生者を繋ぐ役目を果たすきっかけとなった子どものストーリーが織り混ぜられている。

 現在配信中の第10話までの時点で、ドンジュとテヒは分かっていないが、視聴者にはこの子どもがテヒと関係していることが明かされている。テヒはこの子のことで苦しんでおり、ドンジュもまた、この子どもの願いを叶えられず気にしている。すぐそこにいる2人なのに、韓国ドラマが得意とする「すれ違い」を巧みに使う演出で、ジリジリさせられたり、ヤキモキした気持ちにさせられた人も多いだろう。

 死者と生者を繋ぐ役目を主人公にした作品は枚挙にいとまがないが、そのどれもが涙腺を刺激してくる内容であるのは間違いないだろう。本作ではGirl’s Dayのヘリがその役目をドンジュとして演じているが、ヘリの持ち味である天真爛漫さは今回も見事に発揮されている。ヘリの魅力の中でも突出しているのが、二面性ではないだろうか。歌手としてセクシーで挑発的な色気を見せながら、俳優として変顔もおしげなく披露し、プリミティブさを愛らしく表現できる彼女特有の二面性。妖艶さとキュートさを併せ持ち、本当の彼女は一体どんな女性なのだろうかと思わせる。クラスに1人はいそうな人懐っこい雰囲気のヘリが、本作でドンジュとして死者のために必死で願いを叶えようとする姿が健気で応援したくなる。ヘリのドラマに外れナシの声がまた更新されそうだ。

 はじめはドンジュを疑っていたテヒもドンジュの能力を信じ、彼女を助けるようになっていく。そんな2人の関係性の変化が見どころだ。ヒューマンドラマとして毎話涙腺が刺激されるストーリーの中、ドンジュとテヒがはじめは反発し合いながら、お互いに意識し合うようになり、やがて惹かれ合うという王道のロマンスが中心にある。そのため、全体的に重たすぎず、トキメキを感じ、キュンキュンしながら観ることができる。

 公務員を夢見て国家試験の勉強に励みながら、葬祭ディレクターをしているドンジュと、娘に内緒の仕事をしている父ペク・ダルシク(パク・スヨン)との親子愛を感じる父娘関係や、テヒも絡んだ3人の関係性や叔父たちとのコメディに笑わせられることもあり、ほっこりと和む部分も多い。各話で胸にグッときて涙する部分と、抜群のケミを魅せるヘリとジュニョンの甘いロマンス部分、コメディ部分のバランスが良く、まだまだここからストーリーが展開していき、面白さが増すことだろう。

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