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「1.88mm」が分けた勝負に会場は“歓声とブーイング” 三笘薫の“神業”が生み出したスーパーゴール

ABEMA TIMES

 今回の事象は仮にノーゴールになっていても、おそらく物議にすらならなかっただろう。それほどテクノロジーの力としか言いようがないシーンだった。ただ、これは「日本が最新技術に助けられた」と言いたいわけではない。トップアスリートは数ミリという細かい世界で勝負をしているということを強調したい。

■前田にぶつけなかった三笘の神業

 よく「最後まであきらめるな」と言うが、このシーンでファーサイドに2人も飛び込んでいたことが素晴らしかった。特に三笘はただボールに食らいつくだけではなく、高度なテクニックと判断を駆使していた。

 三笘はまず追いつけると確信しながら飛び込んで、しっかりとボールの軌道を見極められていた。だからこそ、ボールの軌道に対して左足を正確に差し込むことができていたし、インサイドの面でしっかりボールを捕らえた。

 さらに目の前に前田が身体を投げ出しているのを把握して、前田に当てないようにボールの少し下を叩くことでボールを浮かして、ゴール前に送り込んだ。

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 そして中央にはもう1人、諦めていない男がいた。田中だ。

 一瞬、「外に出ているかもしれない」と思い、左からゴール前に飛び込むスピードを緩めようと思ったと言う。だが、すぐに「とにかく押し込もうと思った」と諦めることなく、右膝でボールをゴールに押し込んだ。

 3人の選手のあきらめない精神と確かな技術が生み出したスーパーゴールなのだ。

 最後にもう一度言いたい。このシーンはテクノロジーに助けられたのではない、「神は細部に宿る」を大舞台で実践した諦めの悪い男たちが織り成したドラマであったと。

文・安藤隆人

写真・Getty Images

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