Q.親の中には、「子どもがコンビニのご飯は喜んで食べるのに、手作りのご飯はあまり食べてくれない」ことに悩む人もいるようです。
佐藤さん「自分が作ったご飯より、コンビニのおにぎりを喜んで食べている様子を見ると、がっかりしてしまう人もいるかもしれませんが、コンビニご飯が好きなのは家庭の手作り料理という土台があるからこそで、家庭料理がお子さんの舌に浸透しきっている証しなのではないでしょうか。
当たり前すぎる存在に感謝が薄れてしまうことは、私たち大人でもよくあるものです。しかし、改めて振り返ると、『当たり前のもの』が実は一番大事だったと気付かされるものです。家庭料理はそういう存在のように思います」
Q.子どもの日々の食事について、親はどのようなスタンスでいるのがよいでしょうか。
佐藤さん「私たち大人も連日、外食続きになると、家庭のご飯が食べたくなるものです。今はコンビニご飯が非日常でも、そればかりだとやがて日常となり、飽きが来るでしょうから、『これまで、ちゃんとやり過ぎていたのかも』くらいに構えるといいかもしれません。
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私は海外生活が長く、これまでさまざまな国に住んできましたが、日本ほどママたちがバラエティーに富んだ料理を作っている国はないと断言できます。子育て世代はどこの国でも忙しいのが常であり、他の国のママたちはそこまで手の込んだ料理を作っていません。もっともっと力を抜いて大丈夫です。
日本は母親信仰がまだまだ強いので、『少しでも楽できる部分は楽をしていい』という価値観が社会に浸透することを願うばかりです」