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田中碧「空く」久保建英「狙える」サッカー日本代表が描くコスタリカ戦のイメージ【カタールW杯】

フットボールチャンネル

 神妙な面持ちで言う田中には、トーマス・ミュラーの捕まえづらいポジショニングも、ヨシュア・キミッヒのゲームメークも、イルカイ・ギュンドアンの高度なテクニックも全て「異次元」に映ったのかもしれない。

●コスタリカ代表をどう崩すか

 その世界基準を再認識しつつ、最終的に勝利という結果を手にしたことには大きな価値があった。W杯初戦での貴重な経験を今後にどう生かすかが重要なのだ。そういう意味でも次戦からもう一段階ギアを上げてやっていくしかない。目の前にビッグゲームが控えていることは、むしろ彼にとってはポジティブなことなのだ。

「(コスタリカは)ボランチのところが空くと思っているんで、そこからの背後への動き出しだったり、サイドでの1対1で勝てるかどうかっていうのは重要になってきます。相手も出てくるシチュエーションなので、どこまでドン引きされるか分からないですけど、状況的には考えやすい」

 三笘薫は相手の特徴をこのように語っていたが、そういう弱点があるなら田中にとってはやりやすい。中盤でボールをキープして、長短のパスを使いながら揺さぶりをかければ、組織的に連動できないケースのあるコスタリカ代表守備陣は必ず崩せる。球出しに長けた柴崎、川崎時代から息の合ったコンビを見せてきた守田のいずれと組んだとしても、よさを発揮できるはずだ。

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「コスタリカからすると、ここで勝ち点3を取らないといけないというのは間違いなくある。引き分けだったら厳しい部分もあるので、最初からギアを上げてくると思います。だからこそ、日本代表は前半から点を取れるようにしないといけない。先にこっちがゴールしないと苦しい展開になるので」と次戦は頭から一気に畳みかける覚悟だ。

●久保建英の鋭い分析「立ち上がりは狙える」

「冷静になって考えてみたら、もしかしたら想定していたコスタリカ戦よりも、日本は速攻が増えてくるかなと思います。長くボールを保持するというよりも、カウンターでパパって攻めていく試合になるかもしれない。

「特に相手は最初から前に出てくると思うので、日本には前半からチャンスが来る。立ち上がりは狙える。日本は前線に速い選手が多いので、そこで入れ替わりじゃないですけど、出てきたDFラインの背後をついていくことが大事かなと思います」

 久保建英は鋭い分析をしていた。田中が中盤に入るのであれば、普段以上に縦の意識を高めながらプレーすべきだろう。

 前線に上田綺世、堂安、相馬、久保建英ら東京五輪世代が数多く入る可能性も高いだけに、スムーズな連係が期待できる。田中自身もやりやすいはず。そういったプラス要素も生かしながら、勝ち点3を確実に奪ってほしい。本気でベスト8を取りに行こうと思うなら、2戦でグループリーグ突破を決め、1位通過への体制固めをすることが最善の道だ。

 高い領域を貪欲に追い求める日本代表と田中の一挙手一投足を楽しみに待ちたい。

(取材・文:元川悦子【カタール】)


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