top_line

あなたの語彙力が試される!
無料ゲーム「ワードパズル」で遊ぼう

老後破綻する人の特徴「老後は大家に」「節税上手」「退職金で住宅ローン返済」

女性自身

 

「だからこそ、もっとお金が必要と焦り、投資の超初心者が専門家の言いなりになってハイリスク商品に手を出して大損するのです」

 

さらに、定年が近づくと、資格を取って独立開業や、自宅カフェを開くなど夢をかなえる人も多い。

 

広告の後にも続きます

「それ、本当に大丈夫ですか? 士業の事務所や自宅カフェを開いただけではお客さまは来ません。自分で宣伝して顧客をつかむ覚悟と、設立にかかる費用を回収するための事業計画がないと、夢を追いかけて老後破綻、という無残な結果に陥りかねません」

 

足りない生活費を開業してなんとかする、などは問題外だ。

 

■年金の繰り上げ受給は老後破綻へまっしぐら

 

老後の収入といえば“年金”だが、ここにも落とし穴が存在する。よくみられるのは「早死にしたら損」と年金の受給開始を繰り上げ、60歳から受け取る人。65歳より早くもらい始める分、毎月の受給額が減額されるが、その年金だけで生活費をまかなえない場合、生きている限り、貯金を延々と取り崩すことに。貯金が尽きた先には、老後破綻が待ち受けている。

 

「私は働けるうちは働いて、受給時期を65歳より遅らせる“繰り下げ受給”をして、できるだけ受給額を増やすことをおすすめしています。年金の受給開始を1カ月遅らせるごとに受給額は0.7%増。10年繰り下げれば1・84倍に。75歳以降、増えた受給額を死ぬまでもらい続けられるのが年金のメリットです。まずはねんきん定期便などで年金額を確認し、老後の収入がいくらになるのか確認を。老後に必要な資金はそれぞれ違いますが、毎月の収支が黒字なら老後破綻にはなりません」

 

75歳以降の生活費は60歳時点より少なく済む。そう考えると、繰り下げ受給で増えた年金で75歳以降の生活費をまかなえれば、それ以降は安泰だ。その場合75歳までは年金に頼らず、働きながら暮らしたい。

 

「ただし年金は、それぞれお得なもらい方が違います。ぜひ50代のうちに、お近くの年金事務所に相談してください」

 

黒字化には支出を減らすことも不可欠。定年後を見越して、せっせと節約に励む人もいるが……。

 

「風呂の残り湯を使うなどの細かい節約では、家計のダウンサイジングはできません。マイカーや保険などもっと大きな出費や、毎月かかってくるような固定費に注目して削減していきましょう」

 

大切な孫のためなら、と支出を惜しまない人もいるが、それも“赤字にならない範囲”で行おう。

 

わかったつもりで、せっかちに判断するのがもっとも危険だ。法律や制度をきちんと理解しないと、行きつく先は老後破綻かも。

 

次ページからの図鑑では、老後破綻しやすい人の“生態”を紹介する。ドキッとした人は要注意。いまのうちに軌道修正して、お金に困らない老後を手に入れよう。

 

 

■老後破綻招く“退職金で物件を購入し大家になる”選択肢

 

【1】資産運用は専門家に任せる

<生態>

資産運用はしたいが、知識はないのでとりあえず金融機関に相談。商品の内容がわからなくても専門家のおすすめならOKと退職金を投入。大損する商品に手を出す危険性大

<老後破綻の回避法>

一度冷静になり、そのおすすめが誰の利益になるのか考えて。たとえ専門家の意見でも、自分の希望どおりの資産運用か判断するのは自分。知識をつけよう

 

【2】老後は大家になる予定

<生態>

座右の銘は、不労所得で悠々自適ライフ。あこがれは、投資用マンションでもうける大家さん。退職金は、物件購入に全額投入。老後の生活費はもちろん家賃収入でまかなう予定

<老後破綻の回避法>

大家には、物件の管理や入居者のケアなど雑務が多い。また入居者がなければ収入はないが、物件の老朽化は日々進む。必ず稼げる確証はないと心得て

 

【3】住宅ローンを完済する

<生態>

コツコツ返済より、退職金をつぎ込んで一気にどーんとローン完済を選ぶ一発逆転タイプ。一時的に爽快感を味わうが、長い老後はずっと懐ろが寒いという新たな難問を抱えてしまう

<老後破綻の回避法>

老後資金を確保するため、退職金は手をつけないのが◎。60代の働けるうちは働いて返済を。契約者が他界したら団体信用生命保険で住宅ローンは完済となる

 

【4】資格取得に向けて猛勉強中

<生態>

第二の人生は“先生”になって独立開業。資格のための勉強は惜しまないが、頭を下げるのは大の苦手で、営業力は赤ちゃんレベル。開業したものの、無収入どころか借金まみれに!

<老後破綻の回避法>

独立開業は、事務所の備品調達もクライアント探しもすべて一からで出費も多い。資格取得はスタートラインに立っただけ。現実はそう甘くない

 

【5】夫婦で自宅カフェを開業予定

<生態>

夢だった自宅カフェをオープンした店主の常とう句は「こんなに素敵なカフェなのに、どうして客が来ないのだろう」。がらんとした店内に、お金の不安だけが満ちていく

<老後破綻の回避法>

素敵なカフェを開いても、それだけで客が来る保証はない。開業するのにもお金がかかるが「生活費を稼ぐため」という理由で老後資金を使うのは絶対NG

 

【6】孫を待ち望んでいる

<生態>

全財産をあげても惜しくない孫びいき派閥。洋服やゲームを買い与え、習い事の月謝なんて朝飯前。老後資金を削っても「個室が欲しい」孫のためなら住宅購入支援も喜んで!

<老後破綻の回避法>

孫のためとはいえ、働いている子ども世帯への援助は不要。きょうだいがいれば“争族”の火種になりかねない。子どもや孫のためにも老後資金の確保が最優先

 

 

■「損は嫌い」な人がハマりやすい落とし穴

 

【7】節税上手

<生態>

懸命に働く大海を知らず、節税できる年収103万円の井の中がサイコー! と疑わない。年齢を重ね状況が変わっても「節税第一」を貫くがんこさから、収入が増えず資金難に……

<老後破綻の回避法>

年収103万円と年収240万円を比べると、所得税や社会保険料を払っても100万円近く収入が増える。節税には限度があるので、収入を増やすことも大事

 

【8】損は徹底的に避ける

<生態>

「うちは早死に家系」「年金制度は破綻する」と信じ、年金は60歳から繰り上げ受給。75歳を過ぎたころ、年金額と少なくなった貯金を見て、長生きにおびえる日々が始まる

<老後破綻の回避法>

年金は死ぬまでもらえる終身保険。受給総額の多寡より、75歳以降安心できる年金額を考えて。受給額を減らす繰り上げ受給より、増やす繰り下げがおすすめ

 

【9】夫に保険をかけている

<生態>

「夫が先に逝ったら、保険金がっぽり」と笑い、「遺族年金で私の老後は安泰」と豪語する“夫死に待ち族”。ただ根拠とする皮算用に自信が持てず、不安を隠すための高笑いかも

<老後破綻の回避法>

死亡保障3000万円の保険が、定期保険特約2500万円+終身保険500万円としたら、定期期間満了後の死亡保障は500万円に。甘い見立ては禁物

 

【10】こまめに節約する

<生態>

「節約第一」が合言葉。風呂の残り湯で洗濯、日用品は底値買いなど節約ルールには絶対服従! 半面、高額の保険に加入したり、通信費には月数万円もかかっている

<老後破綻の回避法>

家計のダウンサイジングは小さな節約では間に合わない。ライフステージに応じた保険の見直しや格安スマホの検討など、固定費からテコ入れを

  • 1
  • 2
 
   

ランキング

ジャンル