top_line

あなたの語彙力が試される!
無料ゲーム「ワードパズル」で遊ぼう

レトロ自販機を訪ねて日本全国へ レトロ自販機マスター「魚谷祐介」さん

おたくま経済新聞

 これら自販機は24時間営業のコンビニが全国に広がる以前、各地の街道沿いに作られたドライブインなどの自販機コーナー(「オートレストラン」と名乗っていたものも)に並んでいたもの。夜遅くでも温かい食事ができるという利便性で、トラックドライバーや旅する人々の癒やしとなっていましたが、今でも稼働し続けているのです。

 製造から40年以上が経過しても元気に稼働し続けているレトロ自販機は、オーナーさんによる日頃の手入れや、メンテナンスをかって出てくれる方の賜物。魚谷さんは全国の自販機オーナーさんにお会いしているそうですが、つい先日、自販機の救世主・斎藤さんが自販機の神・田中さん(レトロ自販機が稼働するお店「オアシス」店主)に会いに島根県益田市を訪れた、というエポックメイキングな出来事もあったのだとか。

広告の後にも続きます

 レトロ自販機をとりまく現状について、魚谷さんは次のように話してくれました。

 「TVでも盛んに取り上げられ更に人気は高まるんじゃないでしょうか。日本らしさが失われてきた現代に、昭和の趣は癒やしを与えてくれます。維持していくことは以前はとてもむずかしいと思っていましたが、今では頼もしい齋藤さんがいるので当分は心配ないと思っています」

 この記事をはじめ、さまざまな手段でレトロ自販機の存在を知り、実際に訪れてみようという方も少なくないでしょう。ただし、相手は長年稼働し続け、多少くたびれた機械です。魚谷さんは次のような注意点を挙げてくれました。

 「コイン投入口が古くなっているのでコインはゆっくりと。動画などを撮影するときにはお店に断ってから他人に迷惑にならないようにしてください」

 自販機をいたわり、そして同時に現在まで稼働状態を維持してくれたオーナーさんへの敬意は忘れないようにしたいですね。もちろん、ほかの利用者の迷惑になるのも売り上げ減につながる恐れがあるので、避けた方が無難です。

 魚谷さんは2022年10月7日、書籍「新・懐かし自販機大全」を辰巳出版から上梓。全国に散らばるレトロ自販機の魅力がぎゅっと詰まった1冊になっています。

 2022年11月現在はレトロ自販機探訪のため、山陰地方を車で巡っているという魚谷さん。衰えない探究心と情熱が、レトロ自販機たちを包んでいるような気がします。魚谷さんのサイト「懐かし自販機」には、全国のレトロ自販機情報が網羅されているので、探訪したい方は必見です。

<記事化協力>
魚谷祐介さん(@onsenjazz)

(咲村珠樹)

  • 1
  • 2
 
   

ランキング(エンタメ)

ジャンル