「この違いはどちらが正しいとか間違っているではなく、人の記憶は立場によって異なることを示しているのでしょう。めぐみは13年前(1981年)の出来事を14年前と振り返っていましたが、めぐみにとっては1年余計にカウントしてしまうほど、遠い記憶になっているのかもしれません。その食い違いは決して“考証ミス”や“脚本の矛盾”などではなく、人の気持ちや記憶は揺れ動くものであるという現実を反映した演出だと受け止めるのが正解だと思われます」(前出・テレビ誌ライター)
心の機微を細やかに反映した「舞いあがれ!」。だからこそめぐみと祥子が確執を経て、和解へと至った第34回の物語に、心打たれて涙を流す視聴者が続出していたのだろう。