
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(写真・NASA)
宇宙の誕生については、現在でも確たる定説はない。
しかし、一つのアイデアがある。それは “無” から宇宙が生まれたというものだ。 “無” と聞くと、何もないと思う。それが私たちの常識だ。しかし、ここでいう “無” は、物理の世界の “無” であり、宇宙を作る能力を秘めた “無” である。
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“無” から宇宙が誕生したとき、その宇宙には時間と空間が生まれた。時が流れ出すと同時に、宇宙は状態を変えながら急激な膨張を経験する。インフレーションと呼ばれる現象である。
インフレーションは宇宙に膨大な熱を残す。宇宙は灼熱の火の玉になる。その熱エネルギーを使って、宇宙はさらに膨張を続ける。これがビッグバン・モデル(あるいはビッグバン宇宙論)と一般に呼ばれている宇宙誕生のモデルである。