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BiSHプロデューサー 渡辺淳之介、ボーイズグループ分野になぜ参入? 「僕らが目指してるのは“パンピーの頂点”」

Real Sound

渡辺:(即答で)扱いづらいですね。

ーーあはは!

渡辺:同性だからですかね。ただ、僕は時期的には「満を持して」だと思っているんです。ももクロ(ももいろクローバー、現:ももいろクローバーZ)やぱすぽ☆(後にPASSPO☆に改名)あたりが出てきた時期に似ていると感じていて。今はメンズの障壁が低くなっていて、それこそ僕が第1期BiSを始めた戦国時代みたいな時期になりうるのかなって気がしますね。

ーーなぜ今そういう環境になってきたと思いますか?

渡辺:仲良くしているグループで言えばDISH//もすごく人気だし、昔ほどメンズのでっかい「障壁」がないように感じてます。

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ーー2023年でBiSHが解散しますが、その後のことも考えてメンズグループを作るという部分もありますか?

渡辺:WACKは「女性アイドルグループが所属する事務所」みたいな部分はあると思うんですけど、僕は女性アイドルの事務所がやりたくて会社をやってるわけじゃないので、いろんなグループがあっていいのかなと思いますね。

ーー男性アイドルの女性ファンのほうが単推しが多くて、たくさんお金を使う面もあると思いますが、そこに着目した面はありますか?

渡辺:お金を使っていただけるのはすごくありがたいことなんですけど、搾り取りすぎるとその次につながっていかないし、そこは考えものですよね。第1期BiSのときは遊び場を提供した感じだったんで、女性の方でも遊べるような場所を提供できたら、またちょっと違うのかな、みたいな。第1期BiS解散前夜あたりの離婚しちゃったり借金まみれになったりみたいな悲愴感が漂うと、半端なくなっちゃうんで。ブランディングとしては、ジャニーズに匹敵するようなグループにするよう動くべきだと思っています。

■誰も見てないからこそできたゲームみたいなものが、もうできない

ーー渡辺さんは今、バンドのオーディションもやってるじゃないですか。WACKを総合エンタメ企業にしたいっていう気持ちもありますか?

渡辺:そうですね、できれば。

ーーなんでそんなに弱気なんですか(笑)。

渡辺:もともと僕はアイドルをやりたくてやってるわけじゃないけど、本当に成り行きで気づいたらこうなってて。でも、成功かというと、そうは言えないというか。僕は志が低かったし、それで言うと、もう完全に上振れしていて大抵の僕の夢は低すぎてほぼ叶っちゃってるから、そういう意味では、目的が変わってきたというか。WACKの事務所も家賃がめっちゃ高くて嫌なんですけど、「社員はこういういい環境で働いてたほうが気持ちいいだろうな」とか、そういうところも含めて、「みんなの幸せ」みたいな部分に目的がシフトしてるかもしれないですね。

ーーなんかえらく丸くなってきましたね?

渡辺:そうなんです。だから、なんか違うんですよ。第1期BiSをやってたときは、「俺たちの作ってる音楽はかっこいいのに、なんで誰も聴かないんだ」みたいに思っていたのに、さすがにBiSHが『紅白』(『NHK紅白歌合戦』)まで出ると、「認められてない」ってわけでもないじゃないですか。昔の僕は反骨精神みたいな部分が一番認められたはずだったのに。

ーー渡辺さん的にも、社会的な地位が上がりすぎて居心地が悪い部分もあるんですか?

渡辺:(即答で)居心地悪いですよ。

ーーあはは!

渡辺:丸くならざるをえないというか。発言力っていう意味で言えば、清廉潔白で聖人であるべきだと思いますし。中学生とか高校生からもお手紙をもらうようになっちゃったんで。

ーーそんなことになってるんですか?

渡辺:中学生の男の子から、僕の行っていた高校を目指しますとか、高校を中退した子が早稲田大学に入りたいから高認(高等学校卒業程度認定試験)を受けて受かりましたとか。僕の学生時代は本当に何にも上手くいかなかったし普通の社会生活を送れなかったから、そういう子たちに力を与えられたらいいなと思ってやってきたんですけど、今は一般の人たちも意外と好きになってくれる雰囲気になっちゃっているんで、「どうしたらいいんだろうな」みたいな。

ーーWACKに破天荒なイメージがついたがゆえに、やりにくくなった部分もありますか?

渡辺:ありますね。誰も見てないからこそできたゲームみたいなものが、もうできないので。100キロマラソンとかも、今の状況だとリスクが大きすぎるんですよね。誰もやらないことを面白がってやってたんですけど、どんどん薄められてきてしまっている部分はどうしてもありますね。僕、別に面白いことを考えられる人じゃないんで、期待されるのもウザいですね。

ーー『水曜日のダウンタウン』に出て、渡辺さんの顔が世間に知れ渡ったじゃないですか。あれ以降、露出をちょっとひかえめにしてませんか?

渡辺:ひかえてますね。僕が出ていいこと、一個もないじゃないですか。週刊誌にまで写真撮られちゃって。

ーーそういう環境の変化のなかで、あえてWACKでメンズグループを作るわけですが、どういう方向性でプロデュースする予定ですか?

渡辺:ヒップホップまでは行かないんですけど、ダンスミュージック的なアプローチに音楽的にはしたいと思ってます。

ーー合宿のための課題曲を書いたのが、元Shiggy Jr.の原田茂幸さんだったのには驚きました。

渡辺:何回かお会いする機会があって、曲を送ってもらってるなかで、「あ、これはいいな」みたいな感触があったんです。メンズグループの合宿に課題曲が必要だと思ったんで、「買い取るから作ってくれないか」って頼んで。

ーーそういう音楽的なシフトの流れはどこから出てきたんでしょうか?

渡辺:今のトレンドはヒップホップ、ダンスミュージックで、WACKは流行の最先端じゃないにしても、その半歩前ぐらいがちょうどいいと思っていて。最近の人たちはたぶんロックを僕たちの時代ほど聴いてないし。最近の楽曲はあまりディストーションギターが聴こえないですもんね。

ーーK-POPは意識しますか?

渡辺:Big Hit Entertainment Japan(現:HYBE JAPAN)が音楽プロデューサーを募集したときに、「メロディが鮮明でダイナミックな流れの、起承転結がはっきりとした定型化された曲の構造(A: Verse – B: Pre-Chorus – C: Chorus)の音楽デモはご遠慮ください」って書いてあって「あ、人生違うんだな」と思ったんですよね。僕はやっぱり歌謡曲が大好きなんだけど、「もうそれは今の時代は求められてないのかな」と感じざるをえなかったんです。

■目指すところは“陰キャの文化系なりのカッコつけ”

ーー芸能界の変化や、音楽的なトレンドの変化を考慮して、メンズグループはどのぐらい勝算があると思いますか?

渡辺:(即答で)ないですね。

ーーあはは! なんでですか(笑)。

渡辺:僕は、本当にかっこ良かったのかどうかは別として、「かっこつけたい」と思ってやってきたんで、WACK BOYZもどうしてもかっこつけたいと思っちゃうんですけど、それが本当にOKなのかはわからない。ただ、セーラー服とか王子様風衣装とかは着せたくないな、みたいな。そういうところとかも含めて、やっぱり勝算はないですね。

ーーLDHは意識しませんか?

渡辺:僕は陰キャの文化系なんで、強そうな人たちにはなれないなと。そことは一線を画すものができるといいなと思ってます。僕はヒップホップも好きなんですけど、本当のワルにはなれないじゃないですか。だから陰キャの文化系なりのカッコつけをしたいなと。

ーーメンズグループを作るにあたって意識してるのがその辺りだという(笑)。

渡辺:カッコつかないんだけど、虚勢を張った文系たちがかっこつけることがいいんじゃないかなと。BAD HOPが歌うからいいんですけど、高校生が「ミリオンダラー」って歌っても生き方として説得力がないじゃないですか。トレンドを意識しつつ、ちゃんと身の丈に合った努力の仕方がWACKらしいと思うんですよね。そういう意味では、僕らが目指してるのは、パンピーの頂点。

ーーパンピーの頂点であり、文系?

渡辺:そこだと思うんですよね。

ーーWACK BOYZの目指す位置に、今誰かいますか?

渡辺:いないんですよね。なかなか目標を設定するのが難しいなと思ってます。

ーー今現在、7人のメンバーの実力はどう評価していますか?

渡辺:最初の3人は準備期間として半年ぐらいあったんですよ。「毎日練習しろ」って、当たり前ですが「半年じゃそんなに圧倒的なものにはならないんだな」と。XG(2021年デビューのガールズグループ)なんて育成期間が5年ですからね。だから、本当は年内にデビューさせようと思ったんですけど、まだ足りないかもと思ってる感じですね。

ーーいなたさや親しみやすさでファンが集まってくるのは、渡辺さん的には違うと?

渡辺:今の時代、ファンはずっと見守ってくれないかもしれないというのがあります。ジャニーズは僕らにとっては全員がバク転できるみたいなイメージがあるじゃないですか。LDHはダンスもできるし、そう考えるとハードルは高いですし、ある程度スキルをちゃんと持たせてからデビューさせたいなと思いますよね。

ーーたとえばBE:FIRSTとも戦っていきたいでしょうか?

渡辺:いやー、戦っていきたいですけど、どうなんですかね? まだ戦えないなぁ。

ーーなかなかハードルが高いなか、WACK BOYZはどこを目指していくんでしょうか?

渡辺:僕もハードルが上がっちゃったんですけど、せっかくなら『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)や武道館、東京ドームを目指せるグループにしたいなともちろん思ってます。でも勝算はないです。

ーーあはは、ここまで話してまだ勝算がないんですか。業界的には、BiSHを『紅白』に出したWACKがメンズに乗りこんできたと見られてると思うんですよ。

渡辺:そうですね、でもそんなにうまくいかないと思うんですよ。そのうまくいかないところから始まって、どうしていくのかが大事なところだと思うんです。BiSHがいるので下駄を履かせてもらってるんで、僕自身も試行錯誤しながら、BiSHがやってきたように、たぶん100人もいないキャパから着実にやらないと意味ないんだろうなって。うん、大変ですよ。どんどん下がっていっちゃうんじゃなくて、上がっていくことを意識しないと難しいなとすごく思ってますね。

ーー渡辺さんは「勝算がない」と言いつつも、そういう着実に上がっていくところを見てもらおうという作戦なのかなと思いますが?

渡辺:どうなんですかね。やっぱりやってみないとわかんないんで。“おちんちん”だけ心配ですね。

ーー最初に言っていたようなリスクヘッジも関西のほうがしやすいですもんね。

渡辺:そうですね。でもまぁ、僕は大阪まで行って撮られてるんですけど(笑)。

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