top_line

あなたの語彙力が試される!
無料ゲーム「ワードパズル」で遊ぼう

ケンドーコバヤシも大興奮! 三浦建太郎の息遣いが聴こえる『大ベルセルク展』レポート

Real Sound

 作中の名シーンを緻密に再現したスタチューは、ほとんどが撮影OK。流血や使徒の残骸まで再現する徹底ぶりで、ガッツたちの死闘の凄まじさを物語るものばかりだ。

 黄金時代の原画を見ながら、彼らの青春時代を感慨深く見つめるケンコバ。鷹の団時代の凛々しいキャスカの原画やフィギュアも展示されている。「キャスカが女子高通ってたら何十通もラブレターもらうでしょうね」とキャスカがいかに魅力的かをフィギュアの前で語ってくれた。その感想も納得の完成度だ。

●「蝕」を再現した大型ジオラマに思わず息をのむ

 黄金時代の原画コーナーの先には、本展の目玉の一つ「蝕」のゾーンがある。ゴッド・ハンドが現れたあの異様な空間を再現したこのゾーンは、鬼気迫る迫力があり思わず言葉を失くしてしまう。ゴッド・ハンドのフィギュアも飾られており、その驚異的な造形をじっくりと堪能できる。

 ケンコバは、「職場や学校で追い詰められてる人は、このゾーンを通る時は気を付けてほしい。生贄をささげしまいそうになるかも」と語っていた。また「蝕」を最初に読んだ当時の「原作初期につながるその構成がすごかった」と感想を思い出したよう。輝かしい黄金時代を抜けて、一気に絶望に突き落とす「蝕」を体験させてくれる展示構成に唸らされていた。

広告の後にも続きます

 展示はマンガ原稿の原画の他、画集などに描き下ろされた大判のカラーイラストもある。まさに絵画といっても差支えない迫力ある作品の数々にケンコバも息の呑んで見つめていた。

 展示半ばには、フォトスポットである「ドラゴンころし」の大剣が飾られている。ここだけは展示物に直に触れられるようになっているので、是非ガッツになりきったつもりで大剣と一緒にポーズを決めて撮影してみよう。

 『ベルセルク』はその壮絶でリアルな描写が魅力だが、コミカルなシーンもすばらしい。本展も栗パックの森のジオラマが用意されており、強烈な原画の数々に圧倒されたあとは、ここで癒されてほしい。

●ド迫力の巨大ゾッド像

 そして、展示半ばには、クラウドファンディングで1300万円以上の資金を集めて制作された巨大ゾッド像が登場する。ケンコバの一番好きなキャラクターはゾッドだそうで、当日もゾッドTシャツを着て来場してくれた。この巨大ゾッド像の迫力は凄まじく、この巨大な化け物と対峙するガッツの強さがあらためて感じられる。本当は全身制作したかったが、展示会場に入りきらないので断念したそうだ。ケンコバは「今にも動き出しそう、作中みたいに天井突き破って銀座で暴れ出しそう」とポツリ。

 その他、ガッツとゾッドが激突する再現シーンや髑髏の騎士のフィギュアも展示されている。どのフィギュアも驚くばかりの完成度で、作品世界を立体的に感じさせてくれる。

 新生・鷹の団の原画を前に、ケンコバは「この連中に勝てる気がしない。集まったメンツがヤバすぎる」と嘆息。使徒の原画の前ではこの恐ろしいデザインをどう生み出したのかと驚嘆していた。

 単行本の表紙を飾ったイラスト群も発見。ケンコバ一番のお気に入りの表紙は、12巻のフェムト誕生が描かれたものだそうだ。「ヨーロッパの美術館に飾ってあっても全く違和感ない」と絶賛。単行本の表紙の一群を眺めるケンコバは「ちょっとほろっとしてきた。まだ僕が芸人として売れてない時代から読んでいたマンガなので、僕の芸人歴とも重なるんです」と本作を読んできた思い出が蘇ってきたようだ。

 展示会場の最後に待っているのは、三浦氏の仕事部屋の再現。三浦氏は、スタジオ我画が集まるスタジオの他、一人で構想を練るための部屋を持っていたそうで、今回再現されたのはその構成部屋となる。机にはタブレットが置かれ、棚には『ベルセルク』の単行本に松本零士の書籍など、様々な資料にフィギュアなどが並べられている。ここであの傑作の構想が生まれたのかとケンコバは感無量といった表情を浮かべていた。そして、本展のために収録された三浦氏のインタビュー映像も隣で放送されている。2020年末に撮影されたものだそうで、朗らかに取材に答える三浦氏の表情は、胸を締め付けられる想いがする。

 グッズ売り場も充実している。公式イラストレーションブック「THE ARTWORK OF BERSERK」や、武人画師・こうじょう雅之氏とのコラボによる複製画キャラファイングラフや220万円の大屏風など盛りだくさん。もちろん、クッションやTシャツ、文房具や複製原画など、定番のグッズも充実しているし、変わり種の商品としてはドラゴンころしの抱き枕などがある。抱き心地は良く、意外と重量感もある。

 展示内容はファンなら必見のものばかり。展示を見終えたケンコバは「こういう展示会にはよく行かせてもらってますけど、これが一番腹いっぱいになった気がします。作中の長い歴史が詰め込まれていて満腹です」と語り、感無量の様子だった。(杉本穂高)

  • 1
  • 2
 
   

ランキング

ジャンル