同じ学校の仲間同士で結成され、音楽だけでなくアートワークやマーチャンダイズなども自分たちで手掛けるDIYコレクティブ、Peach Tree Rascalsはソーシャルメディア時代のドリームを掴み取った。
2019年8月にリリースしたシングル“Mariposa”がTikTok上で急速に広まり160万以上の動画で使用され、ストリーミングサービスでも億の再生回数をゆうに超える大ヒットを記録。その後も、彼らは持ち前のフットワークの軽さでコンスタントにリリースを続け、古き良きポップスからモダンなインディーミュージック、ヒップホップやR&Bといったさまざまな音楽性を、米西海岸ならではの開放感やレイドバックしたムードとともにミックスしたポジティブバイブスなサウンドに磨きをかけてきた。そして2022年7月にはニューEP『Does A Fish Know It’s Wet?』をリリース。持ち前のミクスチャー感覚がますます充実した作品に仕上がっている。
そこで今回はメンバーにZoomでインタビューを行い、結成のきっかけやグループの指針、新作の魅力などについて話を訊いた。
Peach Tree Rascals – Mariposa – Does A Fish Know It’s Wet?
INTERVIEW: Peach Tree Rascals
自然な流れで集まった信頼の仲間達
━━Peach Tree Rascalsはどのような流れで結成されたのですか?
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Tarrek(Singer) 私とJoseph(Singer)とDom(Producer)はもともと同じ高校に通う友達同士。当時は音楽活動をしていたわけではなく放課後に一緒に遊んでバスケットをしたり他愛もない話をしたりする仲だったのですが、しばらくしてIssac(Rapper)が私たちの友達になったことで、みんなで曲を作るようになりました。彼はすでにたくさんの曲を作っていて、それに刺激されたDomが彼とともに作業をするようになり、いつしか私とJosephも一緒にグループとして動くようになったことがPeach Tree Rascalsの始まりです。
━━Issacはなぜ作曲を始めたのですか?
Issac ソングライター/プロデューサーとして活動していた兄の影響です。初めて曲を作ったのは6歳の頃。まずは兄に手伝ってもらいながら始めて、12歳くらいのときに一人で作るようになりました。安いノートパソコンとマイクを使って、ラップミュージックばかり作っていました。
━━曲の制作はどのように進めていくのですか?
Tarrek Issacの影響で、私は歌やラップを、Josephは歌うだけでなくギターも弾き始め、やがて互いにインスパイアし合いながら曲を作るようになりました。そして、ある程度まで完成した曲をプロデューサーのDomが次のレベルに引き上げてくれる。それが私たちの関係性です。
━━そしてPeach Tree Rascalsといえば、メンバーとしてアートワークやマーチャンダイズのデザイン/制作を担当するクリエイティブディレクターのJorgeがいることも大きな特徴です。彼とはどのようにして繋がったのですか?
2022年8月16日