背筋がピンとした立ち姿の美しい人は、どこか凛として堂々とした印象を与えます。これは見た目だけのことではなく、実際に胸を張った姿勢をとることで、人は自信が湧いてくるのです。
スペイン・マドリード大学の心理学者パブロ・ブリロンは、学生たちを「良い姿勢」と「悪い姿勢」のグループに分けたうえで、将来の仕事や人生についての質問をしました。その結果「背筋を伸ばした姿勢」をとらせたグループは、将来に対してポジティブな発想をした反面「うつむき加減や猫背の姿勢」のグループは、ネガティブな将来像を描いたそうです。この結果を見る限り「姿勢と気持ちはつながっている」ことがうかがえます。
たしかに、自信にみなぎっているときは、誰もが胸を張って颯爽としています。しかし、不安や悩みがあると、背中が丸まり、うなだれた姿勢をとりがちです。「へこみそうなときは胸を張る」ことを心がけ、姿勢から気持ちを整えましょう。
もうひとつ、めげそうな気持ちを再起させる特効薬として、マインドフルネスを使った深呼吸をおすすめします。副交感神経を優位にしてリラックスするため、ただ深呼吸をするのではなく「呼吸を感じる」ことがポイント。鼻から息が入ってくる感覚、空気の温度などを感じることで、今ここにいる自分に意識を向けます。マインドフルネス効果によって心が安らぎ、前向きになれます。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 ストレスの話』