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こんな優しい世界になってほしい……理想の上司を描いた4コマ漫画に反響

おたくま経済新聞

 ネコロスさんもこうした電話を受ける側の立場にあり、仕事を休むことを申し訳なく感じているママパパに対してどういう言葉を伝えるべきだろう、と考えた末に思い浮かんだのが、今作の上司のセリフでした。

 「会社が子どもからママを借りている」という発想は、普段からこの問題について深く思い悩んでいるネコロスさんだからこそ、発想出来たのでしょう。もちろんママだけでなく、パパについても同様であると考えます。

 しかし、このような対応が出来ている会社は、現実にはまだ少ないと言えそう。なぜなら、やはり誰かが休むということは、違う誰かがその仕事を引き受ける必要があるから。

 特に少数の職場、かつ人員配置があらかじめ決まっている業種においては、1人欠勤することが大きな痛手になることもあるため、理解を示す必要があるとわかってはいるものの、本音は休んで欲しくないという思いがあるのでしょう。

■ 体の余裕=心の余裕 場当たり的な対応は不満の元

 こうした双方の言い分はもちろんどちらも良く分かります。この問題を解決するには、上司が理解を示すことや、場当たり的に乗り切るだけでなく、やはり問題が起きる前にどのように手を打っておくかがカギと言えそう。

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 小さな子どもを持つ親が部下にいるということはわかっているわけですから、突発的に欠勤が発生するのは当然。であれば、例えば人員に余裕のある部署にあらかじめ声を掛けておく、いざという時に自分が動けるように、自分の仕事を軽くしておくなど、あらかじめ出来ることはあるはず。人員補充のために公休や有休の部下に出勤要請を掛けるなんてもってのほかです。

 もちろんそれでも解決出来ない場合は、自身の上司や会社に相談するというのも手でしょう。さまざまなパターンを想定し、対処を考えておけば体の余裕だけでなく、心の余裕も生まれます。

 そして上司の心の余裕は部下にも伝わります。チーム全体に心の余裕があれば、きっと今作の上司のような温かい対応が出来るのではないでしょうか。

■ 「理想を描かないと、世界はそこに近付かない」 4コマ漫画に込めた思い

 「漫画の世界はただの理想かもしれません。だけど理想を描かないと、世界はそこに近づいていくことはありませんから」

 投稿に寄せられた大きな反響に対して、このように心境を述べたネコロスさん。今これが実現出来ている上司、職場はまだ一部でも、これだけ共感の声が集まっているわけですから、理想の社会はもうすぐそこまで来ているのかもしれません。

 上司も部下も同僚も、お互いがお互いのことを思いやれる。もちろん、誰が休んでも、大きく差し支えなく業務を遂行できる。そんなすてきな職場が増えてほしいと、切に願うばかりです。

<記事化協力>
ネコロスさん(@youyakuya)

(山口弘剛)

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