矢野阪神の前半戦終盤の大健闘に、岡田彰布元監督の再登板が有力視されていた次期監督問題が、混迷を極める可能性が出てきた。
在阪スポーツ紙ベテラン記者が言う。
「先日、阪神の藤原崇起オーナーが、次期監督について『矢野監督の育成方針を継承できる人物』と言及しました。岡田さんはこれには当てはまらない。どちらかといえば、矢野監督に批判的な態度を取る人物ですからね」
岡田氏に対する球団内の評は微妙だ。チームをリーグ優勝に導いた手腕は高く評価されている。だが、阪神を愛するがゆえに、フロントに対する注文も厳しい。それを煙たがるフロント関係者も多いという。在阪スポーツ紙デスクは、
「今の阪神は人気にあぐらをかいている部分があり、批判を嫌うチーム。ひと言も二言も多い岡田さんを歓迎しない一派もいると聞いています」
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事実、矢野監督就任時にも「岡田再登板説」が浮上したが、フロント内で一本化できず、立ち消えになっている。
そこで、次期監督候補のひとりとして名前が挙がりそうなのが、元監督の和田豊球団付テクニカルアドバイザー(TA)なのである。
和田TAは12年から4年間、監督として指揮を執った。リーグ優勝こそないものの、2位2回、3位1回と、まずまずの成績を残している。14年にはクライマックスシリーズ(CS)を制し、チームを日本シリーズ出場に導いた。
監督退任後もチームの若手育成に興味を示し、20年の春季キャンプには臨時コーチとして、2軍選手の指導にもあたった。たとえ監督復帰はなくとも、ゼネラルマネジャー(GM)就任もウワサされている人物だ。
和田GMが誕生すれば、これはこれで岡田再登板に簿妙な影を落とす。前出のベテラン記者は、