「本作ではイタリア料理の歴史にあやふやな点があったり、物語当時には現役車両が存在しないはずのオート三輪(昭和20年代のモデル)が登場するといった考証ミスが多発していましたが、これまではうやむやにされてきました。しかし昭和33年の新聞に『厚生労働省』の記載はどうにも言い訳できず、かといって撮り直しも不可能。そのため記事をボカすといった非常手段で、重大な誤りを隠した形でしょう。これは制作側がネットの評判をチェックしている間接的な証拠と考えることができるのではないでしょうか(前出・テレビ誌ライター)
朝ドラの制作では数カ月前に撮影し終わっているケースも多く、修正したくでもできないといった現実もある。そこをなんとか「ボカシ」という力技で回避した点は、制作陣が<自分たちの過ちを認めた>という点で、画期的な前例となったのではないだろうか。