フェード現象とは?
「フェード現象」とは、下り坂などで摩擦ブレーキを連続使用した際に、ブレーキの効きが悪くなる現象のことです。
下り坂で摩擦ブレーキを連続使用すると、摩擦材に使用されているゴムや樹脂が加熱されます。その結果、耐熱温度を超えた摩擦材が分解・ガス化し、ブレーキローターの間に入り込むことで、ガスの膜が潤滑剤となり、摩擦係数が低下するのです。
摩擦係数が下がり制動力が低下した車は、いくらブレーキペダルを踏んでも止まらなくなり、重大な事故にもつながります。それを防ぐためにも、この記事でフェード現象の対策について学んでみましょう。
摩擦ブレーキ
摩擦を利用して、運動エネルギーを熱に変えて停止させる装置です。
仕組みとしては、回転している物体に、ブレーキシューを押し当てる際の摩擦で、減速・停止させています。
フェード現象を起こしている動画
フェード現象を防ぐ方法
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下り坂を走行するときは、フェード現象を防ぐため、エンジンブレーキを多用します。これは自動車教習所をはじめ、広く推奨されている運転方法です。
マニュアル車なら2~3速のギアに、オートマ車なら2レンジか3レンジを使って速度を調整します。フットブレーキに頼らない速度調整ができれば、摩擦ブレーキが熱くなり過ぎることもなく、フェード現象の発生を防ぐことができるのです。
なぜエンジンブレーキを使うのか
エンジンブレーキは、エンジンの回線数を利用してブレーキをかける方法です。アクセルを踏まないとエンジンの回転数が落ちてくる制動力を利用します。
フェード現象になると、ブレーキの利きが悪くなるので、エンジンブレーキを多用し防止します。
エンジンブレーキの仕組み
エンジンオイルも定期的に交換しよう
また、ブレーキオイルが古いとフェード現象が起こりやすくなるので、ブレーキオイルは定期的に交換する必要があります。
オイル交換は2~3年に1回を目安に行いましょう。