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2024年のゴールデンウィーク興行 埋まらない昨年の『スーパーマリオ』の穴

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『劇場版ブルーロック –EPISODE 凪-』©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会

 4月第3週今週の動員ランキングは、公開2週目の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』が、週末3日間で動員132万7000人、興収19億2100万円をあげて引き続き1位に。公開からの10日間の累計で、動員446万9700人、興収65億1700万円を記録した。この数字は、前年の『名探偵コナン 黒鉄の魚影』との同期間の興収比で111%。前作の138.8億円超えに向けて、着実に数字を積み上げている。

参考:『名探偵コナン』またしてもシリーズ最高の出足 名実ともに日本のトップコンテンツに

 もっとも、昨年は最強国内フランチャイズ『名探偵コナン』とゴールデンウィーク興行で互角の勝負を繰り広げることとなった『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』が4月末に公開されたが、今年はそれに比肩するような作品が存在しない。強いて挙げるならば『ゴジラ×コング 新たなる帝国』ということになるだろうが、最終興収45.3億円だった劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』の穴を埋める(同じ東宝配給作品でもある)ことにはなるかもしれないが、最終興収140.2億円だった『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の大きな穴はどの作品も埋められないだろう。

 もっとも、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の最終興収140.2億円という数字は、それが日本発のフランチャイズであるということも含め、近年の日本国内の外国映画興行としてはあまりにも異例のことだった。昨年、それに続く外国映画は最終興収54.3億円の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』だったが、2024年は1年を通じてそのレベル、つまり興収50億円超えの外国映画作品が1作出るかどうかも怪しい(一番可能性があるのは、前作が最終興収50.6億円を記録した『ジョーカー』の続編、10月11日公開の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』だろうか)。

 初登場作品で最上位の2位につけたのは、累計発行部数3000万部を超えるサッカー漫画のアニメーション映画化作品『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』。3位に初登場したのは、夢枕獏原作、佐藤嗣麻子監督、山﨑賢人主演の『陰陽師0』。前者の配給元のバンダイナムコフィルムワークスは、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』(松竹との共同配給)に続いてのヒット連発。後者の配給元のワーナーもドメスティックプロダクション作品としては久々のヒット。両作品とも、東宝一強がますます進行しつつある現在の国内興行に一矢を報いたかたちだ。

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(文=宇野維正)

 
   

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