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Apple、オープンソースなオンデバイスAIをリリース iOS 18への搭載にも期待

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「Siri」

 Appleは先日、デバイス上で実行可能なオープンソースの大規模言語モデル(LLM)「OpenELM」を発表した。

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 現在、一般提供されているAIモデルには、クラウドサーバー上で動作するものと、デバイス上で実行可能なものの2つがある。オンデバイスで動作するAIモデルは一般的に、ネットワークを介さない仕様のため応答速度やセキュリティの面で優れるという特徴がある。

 今回発表されたOpenELMには8つのモデルがあり、4つは「CoreNet」ライブラリで事前にトレーニングされ、残りの4つは命令調整モデルとなっている。このようにAIモデルのレイヤーを分割することで、精度が向上するとうたっている。

 AppleはOpenELMをリリースした目的として、「オープンな研究コミュニティに力を与え、豊かにするため」だとしている。オープンソースなAIモデルを共有することで、研究者はリスクとデータを調査し、バイアスをモデル化することができる。開発者や企業はモデルをそのまま使用することも、変更を加えることも可能だ。

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 OpenELMはAIコードを共有するコミュニティのHugging Faceにて公開されており、誰でも入手可能だ。こうした動きもあって、今秋のリリースが予想されている次期iPhone向けOS「iOS 18」へのオンデバイスなAI機能ーーとくに「Siri」の機能強化には期待が高まる。

 今年に入り、Appleはテキストで画像からアニメーションを生成するAIモデル「Keyframer」を発表した。OpenAIやMeta、Googleなどと異なり、これまで公にはAI関連の動きが少なかったAppleが、本格的にAI関連の開発・実装に動き出しているようにも見える。同社のデバイスでいえば、とくにiPhoneなどがスマートフォン市場で大きなシェアを持つだけに、OpenELMも今後の発展を期待したい技術だ。

〈Source〉
Hugging Face via MacRumors
https://huggingface.co/apple/OpenELM
https://www.macrumors.com/2024/04/24/apple-ai-open-source-models/

(文=塚本直樹)

 
   

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