自然界では果実などが発酵しやすく、うっかり食べた動物たちが酔っぱらってしまうことはよくあるのだが、今回図らずも酩酊状態になってしまったのは2羽のハゲワシだ。
アメリカ、コネチカット州の動物保護団体は、意識を失い、飛ぶこともままならない状態のクロハゲワシがいるとの通報を受け、2羽を救助した。
致命的な病気になってしまったのか?と当初は心配されていたが、実はゴミ箱の中で発酵した食品を食べたことが原因で、酔っぱらってしまったのである。
意識がもうろうとした2羽のハゲワシを保護
2024年4月9日、コネチカット州キリングワースにある猛禽類の救助、リハビリ施設「ア・プレイス・コールド・ホープ」は、ウォータータウン動物管理局と共に、瀕死の状態とも思われる2羽のクロハゲワシを保護した。2羽は意識がもうろうとしており、バランスをとることができず、飛ぶことも歩くこともままならない。
当初ハゲワシたちは、何らかの感染症や病気などにかかっていると思われ、このまま死んでしまうかもしれないと懸念された。
ごみを漁って発酵した食べ物を食べ酔っぱらっていただけだった
クロハゲワシの健康診断を行ったところ、その原因が明らかとなった。幸いにも2羽は悪い病気にかかっているわけではなかった。ゴミ箱の中にあった発酵している食品を食べて大いに酔っぱらってしまっていたのである。
「ア・プレイス・コールド・ホープ」は、これらのハゲワシに必要な水分を補給し、一晩中休ませた後、たっぷりと朝食を食べさせた。
するとすっかり元気になった。
すぐに元気になり翌日自然に戻される
翌日、2羽のハゲワシは自然に戻された。2羽は酔いもさめており、元気に木の上へと飛び立っていき、その後自分たちの群れに戻っていったそうだ。このリハビリセンターは、ゴミ箱の中の果実が発酵し野生動物を酔わせてしまうことがあるので、ゴミ箱はしっかり蓋をしめるよう注意を呼び掛けている。
ゴミ箱の中じゃなくても、果実の季節にはそれが地面に落ちて発酵し、いろんな動物が酔っぱらってしまうことってあるよね。
いずれにせよ、クロハゲワシさんたちが正気に戻ってくれてよかったよかった。
Written by parumo