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人生に迷う人の背中を優しく押してくれる「バーナデット ママは行方不明」

キネマ旬報WEB

 

本当の自分を探し、創造し続けることの大切さ

本音を言うと、映画を観ている最中、ずっとバーナデットをとても他人とは思えなかった。筆者も二児の母親だが、劇中でバーナデットが言う、子どもを表現した言葉「破壊者であり創造者」には、深く深くうなずいてしまった。これまで100%自分の仕事に捧げてきた時間や情熱も、子どもが生まれれば半減、さらにはもっと…となっていく母親は多いだろう。でも子どもはこの上なくかわいいし、予想を遥かに超えたものを与えてくれる。そして母親は、家族と生きる道を選んだのは他でもない自分だから、と厳しい現実にも向き合おうとしてしまう。心を少しずつすり減らしながら(でも、それを自分では気付かない)。

シンディ・ローパーの「Time After Time」を、ビーと車の中で歌っていたバーナデットがふいに涙を流すシーンがある。人生の陳腐さにふいに泣きたくなる。でも、些細なことに感動する権利はあるでしょう、と。雨が降っているシチュエーションもあいまって、私は思わずバーナデットを抱きしめたくなってしまった。

人生は創造だ、とまでは言わないが、仕事をしている人でも専業主婦でも、自分の情熱の火を灯し続けることは本当に大切なことだとあらためて思う。今もし火が消えかかっていると感じるなら、この映画を観てもう一度自分を見つめてあげてほしい。他の誰でもない、あなたの人生なのだから。

 

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文=原真利子 制作=キネマ旬報社

  「バーナデット ママは行方不明」

●3月20日(水・祝)Blu-ray&DVD発売(レンタルDVD同時リリース)
Blu-ray&DVDの詳細情報こちら

 

Blu-ray 価格:5,280円(税込)
【ディスク】<1枚>
★封入特典★
・オリジナルステッカー

●DVD 価格:4,180円(税込)
【ディスク】<1枚>
★封入特典★
・オリジナルステッカー

●2019年/アメリカ/本編108分
●監督・脚本:リチャード・リンクレイター
●出演:ケイト・ブランシェット、ビリー・クラダップ、クリステン・ウィグ、エマ・ネルソン

●発売・販売元:バップ
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