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進化する道南エリアのワイン旅<vo3 奥尻・上ノ国エリア>

ワイン王国

丸山氏は「上ノ国ワイナリーは、自社のワイン造りだけでなく、ワインに関わる人づくりや近隣農家とコラボした広域での地域づくりなど、開放的なワイナリーを目指していきたいです」と力強く話す。

左から、さわやかな口当たりの辛口ロゼスパークリング『上の泡 セイベル ロゼ スパークリング 2021年』、国産ブドウ3品種をブレンドした『上の赤 NV』、華やかで辛口の微発泡ワイン『上の白 ナイアガラ 2022年』

ワーケーションや長期利用もできる、ホテルタイプの宿泊施設

「上ノ国ワイナリー」の大きな特徴は、宿泊機能付きのサテライトオフィスを併設していること。元小学校の面影を残す会議利用を想定した二つのグループルームのほか、ホテルタイプの八つの個室(18㎡)にはシャワー、トイレ、ベッドを完備。さらに共同で利用できるオープンキッチンや洗濯機もあるため長期の宿泊も可能だ。

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Winery Data
北海道檜山郡上ノ国町湯ノ岱243

上ノ国ワイナリー WEBサイト – 北海道上ノ国町に在る「上ノ国ワイナリー」の公式WEBサイトです。ワインの情報だけでなく、併設のサテライトオフィスの情報についても発信していきます。

kaminokuni-winery.jp

Accommodations♨
全室源泉かけ流しの温泉付き、地産地消にこだわる癒やしの宿「江差旅庭群来」

中庭に面した室内からは、石堀越しにちらりと海も見える

日本海に面した港町、江差にある「大人の隠れ家」のような宿「旅庭群来」。石堀に囲まれた空間の中には木造平屋づくりのモダンな建物が。七つある客室のすべてが離れのような配置になっており、室内には源泉かけ流しの温泉付きの内湯を備えている。

旅庭群来は、CO2やごみの出ない「人と環境にやさしい宿」を実現するため、客室の暖房をはじめ館内の床暖、駐車場融雪(ロードヒーティング)は 灯油・ガス・電気を使わず温泉熱を活用。宿から出る生ごみは、直営農場「拓美ファーム」へ運び、野菜栽培の肥料に。ここでは、羊(サフォーク種)、地鶏は手作りの飼料と牧草で育てる循環型エコ飼育を行っている。

オーナーが、約25年前に名古屋コーチン30羽の飼育からはじめた「拓美ファーム」

地産地消に徹底的にこだわった創作懐石料理も人気だ。食材はすべて、宿より25km以内での収穫・水揚にこだわり、拓美ファームで丹精込めて育てられた羊、地鶏、玉子、野菜、山菜、そして海産物は、宿の目の前の江差港から水揚げされたばかりのものを使用。無農薬、有機栽培、循環型エコ飼育と「群来だからこそ出来る」おもてなしを、食を通じて提供している。

ストレスを感じさせない、ゆったりとした飼育スペース、餌の改善などの工夫を重ねながら少しずつ拡大し、今では北海地鶏300羽と羊(サフォーク種)の飼育、野菜・山菜園と本格的な農場となっている

食事に合わせるドリンクも道内産のものを用意。日本酒『金滴』『鬼ころし』『江差追分』『男山』、白ワイン『北海道ワイン ケルナー』『同 バッカス』『奥尻ワイナリー ピノ・グリ』、赤ワイン『北海道ワイン ツヴァイゲルド』『奥尻ワイナリー メルロー』をラインナップしている。旅庭群来はオールインクルーシブのシステムのため、ドリンク料金も宿泊費に含まれているが、別料金にて「農楽蔵」「平川ワイナリー」のワイン、「上川大雪」「郷宝」を注文することも可能だ。

「江差旅庭群来」
Esashi Ryotei Kuki

2名1室利用で
お1人さま4万7450円(消費税・入湯税込)
北海道檜山郡江差町姥神町1-5
☎0139 – 52 – 2020

江差旅庭群来

江差旅庭群来

www.esashi-kuki.jp

「奥尻ワイナリー」
独特の個性を持つ「島のワイン」、音楽振動熟成ワイン。

1993年に発生した北海道南西沖地震。津波によって大きな被害が出た奥尻島の産業復興の願いを込めてスタートしたのが、奥尻島でのワイン造りだ。99年に島に自生する山ブドウの苗を植え、2001年には欧州系品種の本格栽培に着手。08年に建設したワイナリーで年間4万本の「島のワイン」を生み出している。

常務取締役の菅川仁氏は奥尻島出身。ワインコンサルタントの増子敬公氏の指導を受けた後、独学で醸造の腕を磨いた

「離島でのワイン用ブドウの栽培はモデルケースがなく、手探りを続けています」と話す常務取締役の菅川仁氏。特に深刻なのは塩害だ。

現在、島内の7カ所に畑があり合計23 ha。メルロ、ピノ・グリ、ツヴァイゲルトレーベ、シャルドネ、ピノ・ノワールの5品種を栽培している

「ブドウの生育期は東風が吹くので、畑は西海岸に集中しています。しかし西風が春に吹けば芽が枯れるし、夏に吹けば木が休眠してしまうことも。ここ数年、北海道内の気候が変化していることもあり、毎年がチャレンジです」

醸造所に並ぶステンレスタンクの一部は音楽の振動をワインに与える「音楽振動発生装置」を装着。これにより発酵中のワインが滑らかになるほか、抽出後に使うと雑味を省く効果が期待できる

醸造の計画はその年のブドウの状態を見て決めるという。22年からは音響機器メーカーの「オンキヨー株式会社」とコラボして、醸造中のタンクなどに音楽による振動を加えたワイン「音楽振動熟成ワイン」の醸造を開始した。菅川氏は「23年は島で録音した冬の海の音の振動を利用したワインも仕込みました。毎年ラインナップが変わりますが、奥尻島らしさとして楽しんでもらえたらと願っています」と笑顔を見せた。

左から、「オンキヨー株式会社」が開発した加振動システムを用いて初めて醸造した音楽振動熟成ワイン『風揺(ふうゆ)139 . 4、42.1メルロー 2022年』『OKUSHIRIツヴァイゲルトレーベ 2022年』『OKUSHIRIピノ・グリ 2022年』。“風揺”は奥尻島の特徴の一つである風から命名し、ブドウ畑の経度・緯度を表している

Winery Data
北海道奥尻郡奥尻町湯浜300

【公式サイト】奥尻ワイナリー|Okushiri Winery – 奥尻島

奥尻ワイナリーの公式サイトです。奥尻ワインの生産環境、生産者の想いとこだわり、ワインリスト、ワイナリー情報、直営店情報、会社情報、グループ会社、奥尻ワイン ドレッシングをご覧頂けます。また、奥尻町へのふるさと納税を利用すると奥尻ワインが貰えます。

okushiri-winery.com

Sightseeing
奥尻島はウニやアワビ、海鮮グルメの宝庫!「奥尻ブルー」の海でマリンスポーツも

「北海寿司」と島のワインは相性抜群

「奥尻ブルー」と呼ばれる美しい海に囲まれた奥尻島へは、函館空港から1日1 往復便の飛行機のほか、江差町からフェリーで訪れることもできる。島を代表する「なべつる岩」をはじめ、日本海の波がつくり出した奇岩が並ぶ海岸風景やマリンスポーツ、ウニやアワビといった豊富な魚介類など魅力たっぷり。

バスやタクシー、レンタカー、レンタサイクルで島内めぐりを楽しんでみては。

標高約370mの球島山は、駐車場から約90段の階段で山頂に上ることができる。日本海に浮かぶ奥尻島の四季折々の景色が楽しめるビューポイントだ

特産のムラサキウニを模した「うにまるモニュメント」

「奥尻ワイナリー」のメルロワインを使った「奥尻ワインアイス」

text by Tomoko HONMA
photographs by Tateyuki TABUCHI

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