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3年で約70種!Bリーグ川崎ブレイブサンダースのSDGs、成功の秘訣

パラサポWEB

今や多くの企業がSDGsに取り組む時代。それはスポーツ界も例外ではない。中でもプロバスケットボールB.LEAGUE B1のクラブ・川崎ブレイブサンダースは、2020年9月にSDGsプロジェクト「&ONE(アンドワン)」を立ち上げ、これまでにおよそ70種にも及ぶ取り組みを実施してきた好事例だ。地元川崎市と協力し市民やファンと共に持続可能なまちづくりを行う「&ONE」とは、どんな取り組みなのだろうか?

強いだけでなく、ファンに愛されるクラブに

2019年、「持続可能な開発目標(SDGs)の推進に関する協定」を結んだ際の記者会見。川崎市の福田紀彦市長(右)と、川崎ブレイブサンダースの当時の代表取締役社長元沢伸夫氏(左 現在は取締役会長)

神奈川県川崎市に本拠地を置くプロバスケットボールチーム・川崎ブレイブサンダースは、過去にリーグ4回、天皇杯5回の優勝を成し遂げたビッグクラブだ。その一流のクラブがSDGsプロジェクト「&ONE」を立ち上げたのは、今から3年前、2020年9月のことだった。

「川崎ブレイブサンダースはプロスポーツクラブとしてファンの方に応援してもらいたいというのももちろんあるんですが、それ以外にも川崎に所属するクラブとして強いだけではなく、地元の方やファンの方に愛されるクラブになっていきたいという考えから、川崎市様とSDGsに関する協定を締結してスタートしたのが『&ONE』立ち上げのきっかけです」

と話すのは「&ONE」プロジェクトリーダーの、川崎ブレイブサンダース営業部の隠岐洋一さんだ。

「プロジェクト名の『&ONE』とは、バスケットボールの試合中にファウルを受けた際、1本のフリースロー(and one shot)を打つ権利が与えられるという、ビッグプレーを指す用語です。バスケットボールを通じて、いろんな他者がつながっていくことで、バスケットボールともうひとつ、このビッグプロジェクトを広げていこうというような意味も込められています」(隠岐さん、以下同)

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2019年といえば、女性雑誌が特集を組んだだけで珍しいと話題になるほど、SDGsという言葉自体が日本社会にそれほど浸透していなかった。そんな中で発足したプロジェクトでわずか3年の間に大小合わせて70種類もの取り組みを行ってきたというのだから驚きだ。

「&ONE」で人気の取り組み事例

川崎ブレイブサンダースの選手や、隠岐さんたちスタッフは「&ONE」を進めていくにあたり、まずは自分たちがSDGsについて知らなければならないと、日本におけるSDGsの第一人者である慶應義塾大学の蟹江憲史教授をアドバイザーとして招き、ゼロから学んでいった。そうした学びを経て実施されたたくさんの取り組みの中から、いくつか具体例をご紹介しよう。

試合会場でファンがSDGsを学び行動に繋げられるイベント『&ONE days』

SDGsの17すべての目標にチャレンジするイベント。レギュラーシーズン中、30試合あるホームゲームのうち、2試合を「&ONE days」とし、過去3シーズン連続で行われている。

「試合会場にいくつもブースを出すのですが、クラブが主体になったものから、スポンサーである企業さんに出していただくものなど、さまざまです」

たとえば車いすバスケットボールを体験できるブースだったり、自転車を漕いで発電をして電気を作ることを学んでもらうブースだったり。あるいは、バスケットボールの端材を使ってキーホルダーなどを作ってリサイクルをしながらものづくりを体験してもらったりと、ファンが楽しみながらSDGsを学び、実際にアクションに落とし込む工夫がされている。

歩いて試合会場へ!ウォーキングラリー『&ONE WALKING』 一試合あたり平均200名弱のファンが参加する『&ONE WALKING』

前出の「&ONE days」で行われていたが、人気のため2試合だけでなく、ホームゲーム全30試合で実施されるようになったイベント。最寄り駅から試合会場となる川崎市とどろきアリーナまでの間に予め3つのコースが準備されている。試合当日、観戦するファンは好きなコースを歩いて会場を目指し、途中に設置されたチェックポイントに準備されたQRコードをスマホで読み取る。すべてのチェックポイントを通過すると、景品の抽選に参加でき、当選するとオリジナルグッズがもらえる仕組みとなっており、ゴール直前に設置されたSDGsクイズの正解者は2回抽選に参加ができる。1コースが約1~1.7kmとなっていて、SDGsの3番目の目標「すべての人に健康と福祉を」につながる上、SDGsについて学ぶことができ、更には路線バスの混雑回避にも役立つ。

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