top_line

「エンタメウィーク」サービス終了のお知らせ

大いなる可能性を秘めた産地、ヴィーニョ・ヴェルデ

ワイン王国

合わせたのは「太刀魚の胡麻焼き」。ワインの持つナッティーなニュアンスがゴマの香ばしさをさらに引き立て、魚の生臭さを感じさせない

『バラオ・ドゥ・オシュピタル・アルバリーニョ 2021年』(Faula-SOC. Vinhos SA)
品種:アルバリーニョ100% *未輸入

アルバリーニョはポルトガル国内で栽培面積第5位の品種で、ロウレイロの増加率を上回る勢いで生産が拡大している。少し前はブレンド用に使われていたが、現在はアルバリーニョ単一のプレミアムワインも造られるように。このワインはまだ若々しく、モモやライチのほか、クルミも感じられる複雑な香り。アタックには厚みがあり、線の細いきれいな酸が全体を支えている。

「豚肉のグリル パイナップルソース」をペアリング。ワインの滑らかなテクスチャーにとろみのあるパイナップルソースが絡みあい、口中でとろけるような感覚に

『デウ・ラ・デウ・レゼルバ・アルバリーニョ 2021年』(Adega de Monção)
品種:アルバリーニョ100% *未輸入

オレンジやキンモクセイのほか、熟した洋ナシや火打ち石のスモーク感も。厚みがあり柔らかな酸と程よい果実味が共存した、とても華やかなワインだ。
このワインの産地であるモンサォン・イ・メルガッソは、ポルトガルの中でも特殊な大陸性の気候で、夏は比較的暑く冬が寒い。そのため、早熟のアルバリーニョの栽培に適しており、ボディのある熟成に耐えうるワインが生み出される。
「アルバリーニョの多くはもともとステンレスタンクが使用されきましたが、最近では樽やコンクリートタンクなど、生産者たちはさまざまな醸造方法にチャレンジしています」と米野さん。
こちらのワインも、発酵後にロットの10パーセントを、フレンチオークの旧樽でオリとともに6カ月間熟成している。

「ヴィーニョ・ヴェルデ地方ワイン生産者委員会」のバルバラ・ロゼイラさんと「ピエス・コーディネーション」代表の米野真理子さん

広告の後にも続きます

米野さんは「ヴィーニョ・ヴェルデは『緑のワイン』ではなく、『緑の産地のワイン』です」と語る。“緑の地”と呼ばれる自然豊かな土地とチャレンジ精神旺盛な造り手が織りなすヴィーニョ・ヴェルデは、新たなステージに突入している。「フレッシュで早飲み」だけでない、多様な魅力の可能性を秘めた産地に注目したい。

  • 1
  • 2
 
   

ランキング(グルメ)

ジャンル