8月といえば、梅雨が終わり、晴れて暑い日が多くなる月です。しかしここ数年は8月の天候不順が多く、夏が短いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
全国的に集中豪雨は年々増えていますが、7月や9月の集中豪雨は増えているのに対し、8月に関しては集中豪雨事例の増加傾向はみられません。しかしながら、8月でも「集中豪雨」による災害は定期的に発生しており、ここ数年は梅雨や秋雨時期と同じくらいの頻度で大雨に関する情報が発表されています。
8月の大雨は、梅雨や秋の大雨とは備えるポイントが異なります。本記事では、8月の豪雨被害の事例や8月に豪雨になる理由、防災のポイントを紹介します。
こちらの記事もおすすめ!→8月に気をつけたい防災キーワード「ゲリラ豪雨」!
8月の豪雨はどこでも起きる
8月にも多くの気象災害が発生しています。下の表は、2010年以降の8月に豪雨災害をもたらした事例です。
広告の後にも続きます
参考:気象庁「災害をもたらした気象事例」
8月の豪雨災害のエリアに統一性はなく、九州から北海道まで広いエリアで災害が発生しています。
8月の災害をもたらす停滞前線
8月に豪雨災害をもたらす主な原因は停滞前線です。通常、日本列島は6月~7月頃に梅雨前線、9月頃には秋雨前線や台風が秋の長雨をもたらします。
「梅雨前線」と「秋雨前線」は、名前こそ違うもののメカニズムはほとんど同じです。通常、8月は梅雨前線を押し上げる太平洋高気圧に覆われるため晴れて暑くなります。9月に入ると太平洋高気圧の勢いが弱まり、北上して消滅していた梅雨前線が秋雨前線として復活しながら日本付近まで南下します。
ただし、年によっては太平洋高気圧の勢いが弱い場合もあり、8月でも梅雨前線や秋雨前線が日本付近に停滞していることで大雨になる場合があります。