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執筆AIの発展が開発者と作家にもたらした変化 『AI BunCho』大曽根宏幸と作家・葦沢かもめが語り合う”AI創作論”

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Photo by Pixabay

 あなたはなぜAIを使って小説を書かないのだろうか? もしあなたが日常的にAI執筆支援サービスを使って小説を書いていないのだとしたら、その理由は何だろうか?

 あなたは何のために小説を書くのだろうか。有名になりたいから、伝えたいことがあるから、小説を書くことが好きだから……などなど。これらの小説を書く理由は、AIを使わない理由になるだろうか?

 創作支援アプリ「AI BunCho」の開発者である大曽根宏幸とAIを用いて多数の小説を執筆する葦沢かもめに、なぜ物語づくりにAIを用いるのかをお聞きする。お二人の話を聞いたなら、あなたも、AIで物語を書いてみたくなるかもしれない。あるいは、それでもなお、AIを使いたくないと思うとき、あなたにとっての「小説を書く意味」が明らかになるかもしれない。(難波優輝)

〈執筆AIは自分の心を「拡張」させる?〉

ーー葦沢さんは、なぜAIを使って執筆を始められたんですか?

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葦沢かもめ(以下、葦沢):もともとは生物学専攻でプログラミングには詳しくなかったのですが、就職のタイミングでプログラミングを勉強していて、自分でも執筆AIの制作を始めた、というのがまずひとつ目の理由です。それから、以前からTwitter小説を数百本書いており、AIに入力するデータセットがあった、というのも理由です。

ーー大曽根さんは『AI BunCho』を制作される前から物語を書くことに関心があったのでしょうか?

大曽根宏幸(以下、大曽根):そうなんです。でも、プロットをつくるのは好きだったのですが、描写を書くのは苦手だったんですね。そこで「プロットを入れればAIが本文を生成してくれないだろうか」と思いつき制作したのが『AI BunCho』です。そのため、現時点では、プロットから作品のアイデアを探索するためのクリエイターの方の発想支援として使ってもらいたいな、と思っています。もちろん、最終形態としては、プロットを入れるだけで小説やマンガが出力されるように目指しています。

ーー葦沢さんのプロフィールには「作家としての活動の全てをプログラム化することで、人間の体が無くなった後も作品を発表し続けることが目標です」とあります。これはどんなモチベーションなのでしょうか?

葦沢:私にとって、自分の足りないものを埋めていくことが執筆のモチベーションなんです。

ーー足りないもの、ですか?

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