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日本のB-GIRLシーンを牽引し続ける ERi FeNeSiS独占インタビュー<前編>

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まだまだ発展途上とも言える、日本のB-GIRLシーンを支え続けているB-GIRL ERi FeNeSiS。Red Bull BC One Cypher Japan 2022(以下:BC One)では激戦の上、決勝戦で盟友のYURIEとの一戦に敗北した。しかし、今大会で誰もがERi FeNeSiSの未知なる可能性をさらに強く感じたのではないだろうか。それほど、彼女にはB-GIRLとして、そして一人の人間として魅力があり、今後もシーンを大きく牽引する一人であることには違いない。そんな彼女に、BC One を終えた率直な感想と、今後の展望についての独占インタビューを公開。<前編>

ERi FeNeSiS(以下:E)

BC Oneを終えて率直な感想を教えてください。

E:「終わったー。」の一言ですね(笑)。今年も終わっちゃったな〜というのが率直な感想です。なんだか凄く、この1年は早かったです。

ご自身のパフォーマンスについてはいかがでしたか?

E:自分の中では、ベストを尽くせたと思っています。本番に向けてトレーニングや練習を集中して行ってこれたので手応えはありましたし、その結果身体を仕上げて挑むことができたと思っています。決勝で負けたのは悔しかったけど、相手にどうとかではなくて、単純に自分に対して悔しさというかそういう想いが強かったです。

今回のBC Oneは特にB-GIRL勢のレベルの高さに驚きました。印象に残るバトルを教えてください。

E:私のバトルで言うと3試合しかないので全部が印象的でした。どれもドラマがあったなぁと感じます。
1戦目のほのぴー(HONOKAA)は、一緒にトレーニングをしている子なので、敵でありながら、すごく可愛い後輩でもあり。一緒に苦しいトレーニングを乗り越えてきた仲間なので、勝ち負けはついちゃうんですが、あの場で戦えたことは凄く嬉しかったです。

Photo by FEworks

E:2戦目のAYANEについては、昨年のBC Oneで彼女に負けたので、今年は何がなんでも勝ちたいという気持ちがありました。この1年彼女がいてくれたから頑張れました。結果、私はリベンジをすることができたのですが、それは昨年彼女に負けたからこの1年があったので、この1年支えてくれてありがとうと伝えました。

Photo by FEworks

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E:決勝のYURIEはもうずっと相方で、彼女がいなければ今の私はいないし一緒に世界のタイトルも獲ってきた仲なので、負けて悔しかったけど、素直にラストサイファーも頑張ってきてね!と言うことができました。個人的には「今、私たちがここで戦うのか!」というタイミングだったので、結構エモーショナルでしたね。YURIEとは、大会終わりに会いましたが特に深い話はしていなくて、いつも通りというか。言葉で伝えなくても、なんかお互いがそれでいいという感じなのかなと思います。

Photo by FEworks

E:最後、決勝戦が終わってステージから帰る途中、AMIちゃんが真っ先に駆けつけてくれて救われました。彼女は去年もすぐに駆け寄ってきてくれたのですが、それが心の救いでしたね。舞台裏ではTAISUKEとも話しましたし、負けて「クソー!」ってなっていた時に、AYUも来てくれて2人で号泣してましたね。いつも一緒に練習をしているNORIも来てくれて。みんな悔しいはずなのに、こうやって一緒に泣いてくれたり、励ましてくれたりする仲間がいることに感謝でした。

BC Oneと他の大会の違いは何か感じますか?

E:自分が獲りたいと思っているタイトルの中ではBC Oneだけまだ獲れてないのと、昨年も決勝で負けているので、今年はもう獲らないとなという想いでこの1年を駆け抜けてきました。BC Oneって通常の練習だけをしていては勝てないイベントだと思っています。BC Oneは他のイベントと違って、休憩がなく最初から決勝まで続けて行うので、回復の時間がとても短いのです。年齢が上の世代の人たちは、BC One対策として“回復するトレーニング”をしないと。そういったことも含めて、チャレンジをするにあたり1年を通じて焦点を当てて計画をして挑んでいます。この過程は他の大会にはあまりないですね。

身体のコンディションや練習環境について

E:私がここまでこれているのも、周りの仲間などの練習環境が本当に大切な要素だと思っています。ダンサーは身体ひとつでどこでも踊れるわけですが、中でもブレイキンのカテゴリーだと、メンタルもフィジカルも両方のバランスが大切だったりします。また、からだ作りについても凄く意識をしています。私は病気や手術を経験してますし、年齢のこともあるし、結構勉強もして自分のからだと向き合ってきました。からだって本当に繊細で、やればやるほどできるようになっていったりする実感があります。今は41歳という年齢ですが、練習プラス、トレーニングをしっかりしていれば私より半分くらい年下の子とも戦えるなって思っています。時間の配分や食べるもの、トレーニングなどはとても意識して管理しているので、アスリート的な考えを持つダンサーなのかもしれませんね。

日本のB-GIRLシーンについて

E:B-GIRLは若手がだいぶ多くなりました。今は私自身も育成に力を入れています。パリ五輪に向けてという目標もありますしね。若手と言っても10代はとても増えたのですが、20代は全然いない、というような印象です。B-GIRLとして彼女たちが成長するにつれて、続けられる選択肢を増やしていく努力はしていきたいなと思っています。

Photo by FEworksBC Oneを通じて伝えたいことはありますか?

E:BC Oneを終えて、まずは仲間に感謝を伝えたいです。サポートしてくれている人も含めて。特にB-GIRLのベスト8のメンバーは戦友のように感じます。優勝したYURIEだって予選敗退もしながら、地方予選などを積み上げてファイナルに進出しました。ファイナルまで上がってきたメンバーたちは、泥臭くずっと頑張っていたと思います。
当たり前のことだけど、結局フォーカスされるのは「勝者」だけなんです。どんなにドラマがあって、食らいついて、ここまで這い上がってきたとしても、敗者の存在は取り上げられない。でも、そういうこの舞台に上がってくるまでのストーリーの方が実はドラマチックで感動的だったりするんですよね。そういう関係も私は大切にしていきたいし、今回支えてくれた全員に感謝を伝えたいです。

B-GIRL ERi FeNeSiSとして、今後の展望を教えてください。
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