東日本選抜先発・藤中 壮太
<東日本選抜2-2西日本選抜>◇12日◇練習試合◇淡路球場
13日に開催される大学準硬式にとって初めての甲子園での大会となる、全日本大学準硬式野球東西対抗日本一決定戦甲子園大会を前に、11日から兵庫に入った選手たちは、淡路球場で練習試合を行った。引き締まった投手戦となり2対2で引き分けた。
東日本選抜の先発は、法政大・藤中 壮太投手(鳴門出身)。コンパクトな投球フォームから快速球を投げ込み、西日本選抜から三振を1つ奪うなど三者凡退という結果で、甲子園に向けて調子の良さをアピールした。
2番手で登板した北海学園大・松屋 駿汰投手(岩内出身)は自信を持っているというスライダーを効果的に交ぜて、走者を背負いながら無失点にまとめた。「オリックス・宮城 大弥投手(興南出身)を意識した」というスライダーと投球モーションを披露し、ワンポイントで結果を残した。
会場を沸かせたのは、5番手で登板した中京大・道﨑 亮太投手(東邦出身)。最速147キロを計測するという直球で西日本選抜の打者を圧倒。左腕を斜め上につきだす形でリードしながら、反動をつけて一気に縦回転で振り下ろす投球フォーム。東邦時代、ベンチ入りメンバーとしてセンバツ優勝を経験した実力は伊達ではなかった。
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その他、筑波大・橋本 剛石投手(市立浦和出身)、中央大・石井 竜弥投手(浦和学院出身)、帝京大・山崎 陽平投手(横浜隼人出身)は、やや制球に苦しだように見えたが、大舞台・甲子園の力も借りて本番では好投してほしい。
西日本選抜は、先発に関西学院大の水 渉夢投手(中京出身)を抜擢した。高校時代は軟式で日本一を経験したという、大学準硬式でも数少ない逸材がマウンドに上がり、1回を無失点。サイドスローに近い左スリークオーターの投手で、軸足の股関節にタメを作りながら左足を高々とひねりながら上げて、鋭く腕を振り抜く。右打者のひざ元に曲がる切れ味鋭いスライダーも光り、西日本選抜に選ばれるのも納得の逸材だ。
打たれたものの、大阪商業大・松室 歳唯投手(高取国際出身)も腕をしっかりと上からたたきつつ、重心を前へ運べるフォームが印象的で、調子が良ければ、伸びる球を投げられるポテンシャルを感じさせた。6番手で登板した春木 奎吾投手(大野出身)は今回の選抜チームでは異例の1年生だが、スリークオーター気味のフォームから、キレのある直球を投げ込んでいた。
東日本選抜は快速投手が揃っている印象だが、西日本選抜は投球術が巧く、要所をしっかりと抑えた。甲子園の舞台でベストパフォーマンスを発揮できるか注目したい。
西日本選抜先発・水 渉夢
初めて甲子園で開催される全日本大学準硬式野球東西対抗日本一決定戦甲子園大会に向けて、練習試合で調整した大学準硬式の選手たち。2対2の引き分けで、各打者が好投手に苦戦を強いられながらも、来る本番に向けた貴重な実戦の場として有効に活用した。
先攻だった東日本選抜は、上位陣の各打者がレベルの高さを見せた。