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岡崎工科vs都立府中工

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岡崎工科、大いに収穫ありの関東遠征。府中工で、2連勝し無事終える

前日は横浜相手に好投したという岡崎工・加藤君

<練習試合2試合:岡崎工科7-0府中工、岡崎工科7-1府中工>◇6日◇府中工グラウンド

 いくらか朝は冷えてくるようになったが、好天に恵まれた秋の日。愛知県の岡崎工科が、この11月の週末に関東遠征を行い、前日は神奈川の強豪横浜で2試合行い、1試合目は関東大会出場の強豪に対して2対2と引き分ける大善戦だったという。ただ、2試合目は完敗したというが、学ぶところは多かったという。そして、この日は二手に分かれて永山と都立府中工での試合ということになった。

 この遠征は、岡崎工科の平松忠親監督と府中工の高橋伸吾監督が日本体育大時代の1学年違いの後輩という縁で、豊田工科時代から高橋監督も帝京八王子にいた頃から行き来しながら遠征試合を組んでいた仲である。お互いに、異動した後は、その直後からコロナもあったので中断していたが、今年からお互いに学校の許可も出たということもあり遠征を復活させたということだ。

 愛知県の公立校では最多部員を有する岡崎工科。今回の遠征は約半分の33人が参加しているが、それをさらに2チームに分けて、より多く試合をこなしていこうということで、選手たちの経験を積ませるという考えだ。前日の宿泊先の大和市から永山で13人の選手が降りて、小笠原歩部長が率いて、そこで試合をするという予定。そして、あとの20人が都立府中工にやってきた。

 そんなこともあって、1試合目の開始は10時30分前になったが、これは当初から12時までという時間を決めての試合ということにしていた。岡崎工科の帰り時間を考慮して15時30分には出たいということもあった。だから、この日は1試合目にはどちらかというと控えの選手を多く起用して、2試合目で現状でのお互いのガチンコメンバーで戦うということにしていた。

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 その試合では、都立府中工は左腕の砂川が先発。必ずしもスピードがあるワケではないが、丁寧にコースを突きながらの投球だった。岡崎工科は永山から2人目1年生の原田と繋いでいったが、3回から投げた原田はいいリズムで投げていた。お互いに初回に1点ずつ奪った後は投手戦の様相だったが、岡崎工科は5回に2死二塁から、2番・江口が右中間へ三塁打を放ってリードする。そして、6回には4番・片桐が左越えソロホーマー。さらに、続く村本も安打すると、バントで進め、相手失策もあって、さらに1点を追加。7回にも4番・片桐が今度は中越え二塁打で2人をかえして追加点。

 そして、岡崎工科はその後も8回は前日に横浜相手に好投したという左腕の加藤、9回は「一冬越えたら、140キロを超える直球を投げられるようにしたい」と平松監督の期待も大きい永井がピシャリと3人で抑えて、岡崎工科はいい形で試合を終えた。

 岡崎工科としては、1試合目でも3人の投手を起用して都立府中工をシャットアウト。「予定していた投手をすべて試すことはできた」と、平松監督はこの日の起用にも納得していたが、それぞれが残した結果に関しても「今の状況では、よかったのではないか」と、満足していた。総じて、「今回の遠征はいい感じで、学ぶところも多く内容的にも良かった」と成果を感じていた。そして、「これで、来春は、ちょっと上を狙いたい」と、この秋は西三河地区予選では敗者戦からの復活で、何とか県大会進出。しかし、その初戦で大成に敗退してしまって、もう一つ消化不良だった。それだけに、来春へ向けての立て直しをしていきたいところだった。だから、今回の遠征を励みとしてこの冬の強化に臨みたいところであろう。

 また、都立府中工もこの秋は1次ブロック予選では、初戦では新宿に快勝したものの、代表決定戦では東亜学園に敗れて本大会進出を逃している。従って、来春の1次予選は会場校であるとともに自校もまずは予選を戦わなくてはならないという立場になった。都立府中工で就任5年目となる高橋監督としても、この冬を越えてチームとしても、もう一回り大きくしていきたいというところである。それらの課題の一つひとつを確認していく今月の対外試合になっていくようだ。

 ところで、愛知県ではかつての工業高校が今年度から工科高校と校名変更しているが、東京都でも来年度からは工業高校は工科高校となるという。だから、来年4月以降は、府中工業高校も府中工科高校となるらしい。

(取材=手束 仁)

 
   

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