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東邦vs大垣日大

高校野球ドットコム

東邦が下位打線の活躍で5回に逆転し、大垣日大を下し決勝進出

5回、逆転のホームインでガッツポーズを見せる東邦・宮國君

<第75回秋季東海地区高校野球大会:東邦7-4大垣日大>◇29日◇準決勝◇草薙

 愛知県1位の東邦は、今大会も戦力的には最も充実しているとも言われている。初戦となった先週の2回戦でも、三重3位の海星にビッグイニングを作ってコールドゲームで快勝。まずは、残るべくして4強まで残ったと言ってもいいであろう。それに対し、大垣日大(岐阜)は今春のセンバツ出場校でもあるが、今秋の岐阜県大会は決勝で中京に敗れて2位校としての進出となった。

 1回戦では夏の愛知代表校の愛工大名電に1対0で辛くも勝って、2回戦では1位校として満を持していた三重(三重)に快勝。ここ一番での勝負強さを見せた。超ベテランの阪口慶三監督は、38年間母校でもある東邦の指揮も執ってきている。その後に、大垣日大に移籍している。そういう意味では、因縁の対決と言ってもいいであろうか。

 大垣日大は今春のセンバツでの経験もある山田君、東邦は注目度の高い宮國君と、両エースが先発。質の高い投手戦が期待された。

 先制したのは大垣日大で2回、打っても5番に入っている山田 渓太投手(2年)が中越え二塁打すると、2死一、二塁から、8番・高川 莉玖内野手(1年)が左前打でかえした。3回にも大垣日大は先頭の山口 直次郎内野手(2年)が左翼線二塁打すると、バントで進めて1死三塁。ここで3番・髙橋 慎内野手(2年)が右犠飛を放って2点目を奪った。こうして、大垣日大の主導で試合は進んでいく形となった。

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 4回まで、山田に安打1本のみに抑えられていた東邦。5回もチーム2本目の安打で出た南出 玲丘人捕手(2年)が二塁に進んだものの牽制で刺されて2死走者なしとなってしまう。しかし、そこから途中出場の藤江 壮太(1年)以下、上田 耕晟外野手(2年)、宮國 凌空投手(2年)と下位の3連打で欲しかった1点をまず奪った。さらに、中村 騎士内野手(2年)の一打は、内野ゴロで相手送球ミスを誘い、2人がかえって、東邦はこの5回の最初のチャンスで逆転した。

 これで試合の流れを引き寄せた東邦は6回にも、3四死球で満塁として、ラッキーボーイと言ってもいい藤江の内野安打でさらに1点を追加した。大垣日大の山田も、ここまでは制球よく投げていたのだが、5回に連打されたことで、少しコースを突こうとしたところが微妙に外れたというところもあったようだ。

 勢いづいた東邦は、7回にも失策と四死球でチャンスを貰うと、岡本 昇磨外野手(2年)、当たっている藤江の連打でさらに3点を追加した。この日の東邦打線は1番から5番までの上位は2安打のみだったが、6番以下は藤江の3安打を含めて6安打している。まさに、下位打線の活躍で手繰り寄せた勝利と言ってもいいであろうか。

 粘る大垣日大は9回、死球の山田を置いて代打・西河 陸人(2年)が左越え二塁打で1点を返し、さらに山内 伊織外野手(1年)が安打で繋いで一、三塁とすると、高川の右犠飛でこの回2点目となった。しかし、大垣日大の反撃もここまで。最後は、右翼手からリリーフした、度胸があるという岡本が抑えた。

 38年間指導した東邦を相手とした大垣日大の阪口監督は、「別段意識はしなかった。対戦相手の一学校として戦うだけの気持ちだった」ときっぱり。最後まで投げ切った山君に関しては、「エース投手なんだから代える気はなかった。山田は変化球がよくなったのが、去年から急成長した要因」と信頼していた。ただ、この日は失点に失策が絡んだのも大垣日大としては痛かった。

 東邦の山田祐輔監督は、「試合前、挨拶に行ったら、阪口監督からは、『いい試合をしよう』と声を掛けられた」という。山田監督としては、「阪口監督は、我が校にとっても偉大な人という認識はある」とは言うものの、山田監督自身の恩師でもある森田泰弘前監督のように、阪口監督の直接の教え子ではない。ということで、必要以上に意識することはなかったようだ。

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