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常葉大菊川vs加藤学園

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静岡勢対決は、常葉大菊川の久保投手が加藤学園を2安打完封で決勝進出

2安打完封した常葉大菊川・久保君

<第75回秋季東海地区高校野球大会:常葉大菊川2-0加藤学園>◇29日◇準決勝◇草薙

 東海地区大会準決勝の2試合目は、開催地の静岡勢同士の対決となった。勝てば、来春のセンバツはほぼ確実になるだけにお互い負けられない。

 県大会では常葉大菊川は準々決勝で静岡にコールド勝ちするなどして、進撃を果たして優勝している。そして本大会でも津商に苦戦しながらも勝利しての準決勝進出だった。一方、加藤学園は準決勝では準優勝となった常葉大橘にコールド負けという結果から、3位決定戦で知徳を下して3位校として東海大会進出。東海大会では1回戦で、しぶとい愛知県2位の至学館にサヨナラ勝ち。その勢いで、2回戦では岐阜県1位校の中京に対してコールド勝ち。県大会時点からも、チームは成長しているという自信を持って挑んでいく東海大会準決勝となった。

 常葉大菊川は初回、3番・岩﨑 匠悟内野手(2年)の左翼へのソロホーマーで先制する。いささか出会い頭気味でもあったが、岩崎の思い切りの良さがもたらした結果とも言えようか。常葉大菊川は、さらに3回にも失策で出た8番・加藤 永太外野手(2年)が盗塁で進み、2死後、2番・鈴木徠空外野手(1年)の左前打で追加点を挙げる。

 常葉大菊川の先発1年生左腕の久保 綾哉投手(1年)は、先週の2回戦では苦しみながらも完投したが、この日は初回こそ先頭の太田 侑希外野手(2年)に内野安打をされたものの、その後は先頭をしっかりと抑えて、ストライクを先行させていく投球で優位に組み立てて行っていた。粘り強い加藤学園打線に対して、うまくかわしていく感じでタテの変化球(カーブ)も効果的だった。結局、終わってみたら2安打完封で、三塁も踏ませないという好投だった。石岡諒哉監督も、「1週間開いた中で、しっかり修正できたということではないかと思います。具体的には、体重移動がスムーズになって行ったというところだと思いますが、そのことで投球が、ベースの上で勝負できるようになった」と、この日の投球を振り返っていた。そして、「おそらく入学以来、一番いい内容の好投だったのではないか」と大事な試合での1年生投手の好投を称えた。

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 加藤学園としては、1つも試合のヤマを作ることができないまま、9回が終わってしまったという感じだった。終盤の7回から9回を勝負としている、と言う加藤学園だが、この日の試合ではその粘りも示し切れなかった。それでも、7回は1死から失策で、8回と9回は先頭打者が死球で出塁するなど、何かが起きそうな雰囲気はあったが、その後を久保に封じられてしまった。

 試合後、加藤学園・米山学監督は、「これだけ打てなくては、やはり勝てませんね。先発の酒井には、2点までは大丈夫だということを伝えていたのですが、それが早い段階で取られてしまいましたからね…。その後の吉川が4回以降よく抑えてくれたので、吉川を先発でという考えもあったかもしれませんが、それは結果論です。いずれにしても、打てなさ過ぎたことに尽きます」と肩を落としていた。

 連覇を果たした60回大会以来の決勝進出となった常葉大菊川の石岡監督は、「ボクの一つ下の代が優勝した時以来ですか。そうですね、随分時間が経ったんですね」と自身の現役時代に対しても少し思いを馳せている様子でもあった。

(取材=手束 仁)

 
   

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