負ければ即死の恐怖と緊張がヒリヒリするマンガ『神さまの言うとおり』1巻(講談社)

【画像】怖すぎ!? デスゲームの敵キャラたち(4枚)

理不尽すぎる状況で大パニック

 いきなり登場人物たちが理不尽な「デスゲーム」に巻き込まれる作品は、定期的に人気を博し、群像劇の要素もあるため、人気俳優を揃えて実写化されることも多いジャンルです。今回は特に可哀想になってしまう中高生が主人公のデスゲーム作品から、いきなり主人公の身近な人や、本人が死んでしまう衝撃作品を振り返ります。

 最初に紹介するのは、平凡で平和な日々を送っていた高校生の日々が激変してしまう『神様の言うとおり』です。いつもと変わらない日々に退屈さを感じていた主人公の高畑瞬でしたが、授業をしていた教師の頭が突然破裂するという「トラウマ展開」から物語がスタートします。

 さらに謎のしゃべる「だるま」が現れ、訳がわからないまま「だるまさんがころんだ」が始まるとクラスはパニック状態に陥り、冷静さを失って動いてしまった生徒が次々と殺されてしまうのです。そして瞬がなんとか制限時間内にだるまに付いているボタンを押してクリアすると、もうひとり生き残っていたクラスの委員長の頭が破裂します。

 そんな衝撃の第1話の後は、制限時間内に巨大な招き猫の首に鈴をつけないと殺され続けるというゲームが始まるなど、見ている人に息をつかせないほどの衝撃展開が繰り広げられました。SNSでも「最初からマジで衝撃的だった」「ちょっとグロテスクな描写もあるけど本当に面白い」など、スタートから衝撃を受けた人のコメントが多い作品でした。

 マンガ版『バトル・ロワイアル』は、社会現象になった高見広春さんの小説が原作で、映画版も大きな注目を集めた作品です。国の特別な「プログラム」で対象となった中学3年生のクラスが、最後のひとりになるまでクラスメイト同士で殺し合いを強要されてしまうという衝撃的な内容でした。

 マンガ『バトル・ロワイアル』は、「小説、映画版以上にグロいしエグい」と評判です。序盤では、主人公・七原秋也の孤児院の幼馴染・国信慶時が、プログラムを仕切る教官・嘉門米美が孤児院の館長・良子先生を強姦したことを聞かされて激昂し、あっさりと射殺されてしまいます。まず最初に口の部分を撃ち抜かれ、苦しんでいるところを見開きで頭部を撃ち抜かれてるという、恐ろしい場面が描かれました。実際に絵で見せられると、小説よりもショッキングです。

 その後もかなりの残酷描写が続きますが、ネットではマンガ版は小説、映画と比較しても一定以上の評価を受けています。「マンガ版は生徒の心理描写がより深くて良かった」「マンガ版でかなり詳細に語られた相馬光子や桐山和雄の過去のシーンに泣いた」など、ヒューマンドラマ部分への好意的な意見も多い作品です。

 斬新なSFアクション作品として人気を集めた『GANTZ』も、第1話で高校生の主人公・玄野計が小学生時代の親友・加藤勝と再会した直後、線路に落ちた酔っぱらいを助けた後に電車に轢かれてふたりとも死んでしまうという、衝撃的な描写があった作品でした。死んでからの展開がメインではありましたが、電車に轢かれて首が吹っ飛ぶ場面までしっかり描かれており、まだどんな内容かもわからないなか、驚いた人も多かったようです。

 同作は一度死んだ人間が、黒い球体「ガンツ」から「謎の星人」を倒すというミッションを与えられ、命をかけて戦うというかなり特殊なデスゲームが描かれています。メインだと思っていたキャラも容赦なく死んでいく衝撃展開が続き、後に復活するとはいえ主人公・玄野や加藤まで死亡するなど、先が読めないスリリングな作品として人気を博しました。