クリープ現象がない車とは?

車とクエスチョンマーク
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MT(マニュアル)車

クリープ現象はエンジン(動力源)とトルコンバーターによって引き起こされる現象です。そのためMT車のように最初からトルコンバーターの構造を持っていいない車ではクリープ現象は発生しません。

CVT車

最近ではAT車で主流になりつつあるCVT車もクリープ現象は発生しません。理由はMT車と同じくトルコンバーターの仕組みが搭載されていないからです。

しかし、CVT車でも通常のAT車のように勝手に車が動き出す現象があります。これはクリープ現象ではなく運転のアシスタント的な意味合いでメーカーが後から強制的にクリープ現象に似たうごきを作り出しているからです。

DCT車

DCT車はクラッチと呼ばれる動力伝達装置を2つ有する構造のミッションです。こちらも基本的にはトルコンバーターを持っていないのでクリープ現象はありません。

しかし、一部の車種にはトルコンバーターとツインクラッチを組み合わせた構造のものあり、すべてのDCT車でクリープ現象が絶対に発生しないとは言い切れません。

通常のDCT車では、CVT車同様にクリープ現象と似たうごきとなるように自動車をコントロールし疑似クリープ現象を発生させています。

電気自動車やハイブリッドカー

最近見かける機会の多くなった人気の駆動方式の電気自動車やハイブリッドカー。

電気とガソリンエンジンを併用する多くのハイブリッド車の場合、電磁式クラッチが採用されているためクリープ現象は原則発生しません。

こちらもクリープ現象にちかい現象を見せるのは、あくまでも運転のアシストとして、強制的に追加された機能です。

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クリープ現象しなくなった!これって故障?

ミニカー 修理
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走行中に毎回ではないけれど、クリープ現象が起こらないと言ったときはATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)、いわゆるミッションオイル交換をすることで直ることが多いようです。

トルクコンバーター式のAT車においては、ATFにはスムーズにギアが変わるように手助けをする役割があります。ATFが劣化すると燃費や加速の悪化や、変速ショックが大きくなるなどの症状が現れます。

クリープ現象に異常があり、他にもこうした症状が見られる場合は、ディーラーや修理工場に見てもらうことをおすすめします。