車のプラットフォームの意味とは?

車の共通化プラットフォームの意味とは?

車のプラットフォームとは、車を構成する基本部品の一連の組み合わせのことを指します。

もう少し詳しく言うと、フレームやサスペンション、ステアリング、パワートレインといった、車にとって必要不可欠な要素を持つ車の基礎部分のことです。

このプラットフォームをアーキテクチャ(architecture)と呼ぶメーカー(ルノーやフォルクスワーゲン)もありますが、呼び方が違うだけで意味は同じとなっています。

日本においては、1990年代頃までプラットフォームのことをシャーシと呼ぶのが一般的でしたが、近年では海外に倣ってプラットフォームと呼ぶようになりました。

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プラットフォームの共通化のメリットやデメリットとは?

かつてはプラットフォームの共通化というと、旧型車のプラットフォームを新型車に流用するといったような、縦方向で一方通行の共通化が一般的でした。

しかし近年では、プラットフォームを最初から複数車種に跨って使用できる汎用的な設計にすることで、横方向につながる柔軟な共通化ができるようになっています。

プラットフォームを共通化するメリット

プラットフォームの共通化には、以下の様なメリットがあります。

開発コストの削減

一つの自動車を一から開発するには、莫大なコストがかかります。
その莫大なコストの大部分は、プラットフォームの開発費だといってもいいでしょう。

しかし、莫大なコストがかかったプラットフォームを複数の新型車種に流用すれば、車種ごとに異なるプラットフォームを開発するよりも、大幅にコストを抑えることができるのです。

生産コストの削減

複数の車種でプラットフォームを共通化するということは、生産ラインも共通のラインが使えるということであり、工場に新たな生産ラインを増設する必要も無いので、生産コストを大幅に削減することができます。

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プラットフォームを共通化するデメリット

プラットフォームの共通化には、以下の様なデメリットも存在しています。

無個性化

プラットフォームが共通している車種は、どんなにエクステリアで違いを付けたとしても、基本とする中身は同じプラットフォームなので、どこかしら似たような部分が出てきてしまいます。

専用のプラットフォームを与えられた車種と比較してしまうと、尖った個性を出しにくく、似たり寄ったりで無個性な車になってしまうかもしれないというデメリットがあるのです。