登場する車―ゼロヨングランプリ編
ホンダ バラードスポーツCR-X
ホンダ バラードスポーツCR-X
バラードスポーツ CR-Xは、シビックの姉妹車であるバラードの派生車種として市場に投入されました。
ホンダはこの車を「FFライトスポーツ」という新ジャンルと説明しましたが、実際に車重はもっとも軽い仕様でわずか760kgという軽さでした。
当初は「デュエット・クルーザー」というキャッチフレーズからも想像できる通り、超軽量のハンドリングマシンであるという素性をもちながらも「まなじりを釣り上げて」曲がりくねった道を攻めるような車ではなかったのですが、のちにハイパワーのエンジンが与えられ、よりスポーティーになる2代目に続くのでした。
風見はゼロヨングランプリ編において、なんとFF(前置きエンジン・前輪駆動)のCR-Xをミッドシップ・後輪駆動化するという大胆な改造に踏み切りました。
確かにFFはゼロヨンには一般的に不利ですが、このやり方については当時の読者も大いに驚きました。
風見はさらに、当時の技術では考えにくいターボラグの無い特製ターボの装着、シルエットフォーミュラ(当時のレーシングカーの一種)風のエアロパーツによる空力改善、レース中にタイヤ径やギア比を変更できる機能などで少年と少年の心を持つ大人のハートを躍らせたのでした。
ライバル車など
トヨタ ソアラ(Z10)
トヨタ ソアラ 初代 2.0GT
高級パーソナルクーペとして登場したソアラは、当時のハイソカーブームもあって一気に人気車種になり、また抜きんでていた性能によって市場ではひとり勝ちの売れ行きを見せました。
最新技術がふんだんに取り入れられたことも特徴のひとつでした。
メカドックではライバルのチューニングショップのひとつである紫電改の所有車として、ゼロヨン仕様のハイパーソアラという名前で登場します。
トヨタ ソアラについてはこちらの記事も
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登場する車―東日本サーキットGP編
日産 フェアレディZ(Z31・300ZX)
日産 フェアレディZ Z31型 300ZX
3代目となるZ31型フェアレディZは、ロングノーズ・ショートデッキのスタイルは継承しながら、初代から2代目までの廉価な日常スポーツカーからヨーロッパの名門スポーツカーを凌ぐハイパフォーマンスカーへのステップアップを目指して開発されました。
エンジンも、当時の北米ではややチープな印象があった直列6気筒から新世代のV型6気筒に置き換えられました。排気量3.0Lのターボエンジンは、当時の日本車の馬力としては最大クラスの230PSを誇り、空力に優れた欧州向けモデルでは最高速度が250km/hに達しました。
「グレーサーZ」と名付けられたメカドックのフェアレディZは、ツインターボ化、インタークーラーの装備、ボアアップなどターボカーに対してはお決まりともいえるチューニングのほかに、スバル レオーネのシステムを流用した4WD化という驚きのチューンも施されました。
日産 フェアレディZについてはこちらの記事も
ライバル車など
ホンダ シティターボII
ホンダ シティ ターボII
シティは発売開始当初から、「トールボーイ」と呼ばれる背の高いユニークなデザインで人気となりました。
のちほどラインナップに加えられた過給機付きの「ターボ」にさらにインタークーラーを追加したのが「ブルドッグ」の愛称で知られるターボIIです。
メカドックでは、ボアアップしたターボIIが風見の同僚の中村一路(いっつぁん)の運転でレースに参加しました。
トヨタ MR-2(AW11)
トヨタ MR-2
MR-2の名前の由来は「ミッドシップ・ラナバウト 2シーター」からきています。その名の通り、エンジンを後輪の前に置くミッドシップレイアウトで、日本の自動車メーカーが作る市販車としては初のエンジンレイアウトを持って生まれました。
のちに名機と言われる「4A-G」型のエンジンを積み、一部の車種にはスーパーチャージャー(機械式過給機)まで装着されました。車好きの若者からの人気は生産が終了して20年以上が過ぎても衰えることがないようです。
メカドックでは風見のライバル東條誠が、コーナリング重視のチューニングを行い、参戦しています。