車のカテゴリーを意味する「セグメント」とは、どう区分され何を基準としているのか、代表車種を含めて分かりやすく解説します。車の種類は千差万別。ご自分の愛車はどのセグメントに該当している?自動車用語であるセグメントを理解すれば、ライバル車もおのずと見えてきます。

セグメントとは?

セグメントのイメージ
©MQ-Illustrations/stock.adobe.com

セグメントとは、車を分類するために用いられるクラスカテゴリーを意味し、ヨーロッパではこの区分けが広く浸透しています。元はマーケティング企業が車の統計調査用の判断基準に用いたことが始まりと言われていますが、ヨーロッパのカーメーカーでもセグメント分けをすることで、ライバル車との明確な対比がしやすいことから、開発・販売・プレスリリースとあらゆるシチュエーションで使用されています。

セグメントは、Aを最も小さいクラスカテゴリーとして、B、C、D、E、Fと区分されるのが一般的ですが、そのほかにもスポーツクーペに特化したS、多目的用途車のM、オフロード・SUV車のJなどを別に設定する場合もあります。

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セグメント別定義、ボディサイズ、価格比較一覧表

セグメントの定義は概ね全長や価格などで複合的に区分されますが、団体・企業によってその定義は微妙に異なります。また、近年ボディの大型化・エンジン排気量のダウンサイジングが顕著なため、目安にあてはまらないケースもでてきています。

セグメント 定義 全長の目安 車両価格の目安 代表車種
Aセグメント 最も小さい乗用車を指し、
排気量1.0L以下に相当する車が多い。
軽自動車などでも分類上は
本セグメントに分類される場合も。
3,750mm以下 200万円以下 トヨタ ライズ
ホンダ N-BOX
フォルクスワーゲン up!
フィアット 500
Bセグメント コンパクトカーと呼ばれる乗用車を指す区分。
1.0~1.5Lに相当する車が多い。
ヨーロッパでは近年人気がある区分で
各メーカーが競ってエントリー車種を投入する。
3,750~4,200mm以下 200万~300万円以下 トヨタ ヤリス
マツダ 2
フォルクスワーゲン POLO
シトロエン C3
Cセグメント コンパクトより大きいミディアムカーを指す分類。
排気量1.5~2.0Lに相当する車が多く、
大きめのコンパクトカーも本分類に含むことがある。
各メーカーの戦略車種が勢揃いする。
4,200~4,600mm以下 250万~350万円以下 トヨタ カローラ
日産 リーフ
BMW 1シリーズ
メルセデス・ベンツ Aクラス
Dセグメント Cセグメントよりラグジュアリー性を高めた
上級ミドルサイズカーを指し、
排気量では2.0~3.0Lに相当する車種が多い。
中核車、フラッグシップ車と
メーカーによって投入車種が多岐。
4,600~4,800mm以下 300万~600万円以下 レクサス IS
日産 スカイライン
メルセデスベンツ Cクラス
BMW 3シリーズ
Eセグメント フルサイズカーやエグゼブティブカー
と呼ばれる乗用車を指す区分。
排気量3.0L~4.0Lに相当する車が多い。
高性能エンジンを搭載するなど
他モデルと差別化した車種が集まる。
4,800~5,000mm以下 550万~1,000万円以下 トヨタ クラウン
レクサス GS
アウディ A6
メルセデス・ベンツ Eクラス
Fセグメント 最上級フルサイズカーを指す。
セグメント分類のなかで最も上位の分類。
排気量4.0L以上の車が多い。
自らが運転しないショーファー・ドリブンカーも含まれる。
5,000mm以上 1,000万円以上 レクサス LS
トヨタ センチュリー
メルセデス・ベンツ Sクラス
BMW 7シリーズ

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