12桁の数字で学科試験の点数が分かる

車やバイクなど、公道を走行する乗り物を運転する方なら誰もが持っているであろう運転免許証。

実はこの免許証を見れば免許取得時に受験した学科試験の点数が分かるという都市伝説があります。今回はこの話題について詳しく解説していきます。

学科試験の点数は左から5桁目と6桁目

運転免許証のイメージ
赤枠部分の左から5桁目と6桁目の数字が「最初に受験した学科試験の減点数」を示している
この画像では「09」なので学科試験の点数は91点ということになる。

学科試験の点数を知るために見るのは画像で赤枠に囲われた12桁の数字。この左から5桁目と6桁目が示しているのが「最初に受験した学科試験の減点数」だといいます。

つまり、「00」であれば満点での合格、「10」であれば90点のギリギリ合格ということになります。

実際の意味は公式に明かされていない

実際はこの12桁のうち5~10桁目は、各都道府県の公安委員会が独自に決めている管理番号で、地域によってその基準も違うといいます。その基準・意味は公式には明かされていません。

この噂を確かめるべく、編集部でも調査をしてみました。

発行地域の異なる運転免許証を調査

運転免許証のイメージ
Kumi/stock.adobe.com

学科試験の合格点は90点なので、理論上はこの部分が「10」を超えている方はいないはず。

先程も述べたように、5~10桁目は地域ごとに基準が違うとのことなので、編集部では、免許を取得した地域の異なる10人分の運転免許証を確認しました。

今回確認できたのは東京都・青森県・栃木県・千葉県・静岡県・奈良県で発行された運転免許証。結果として、11以上の数字が記載されているものは1枚もありませんでした。

結果:信憑性は高い!

関東にはじまり、東北や中部、関西など幅広い地域の免許証をみてきましたが、どれも00~10の範囲に落ち着いています。

あくまで噂とされてはいるものの、かなり信憑性があるのではないでしょうか。

公道の覇者「日本花子」は学科試験に落ちていた?

警視庁のウェブサイトに掲載されていた運転免許証のサンプル
出典:警視庁

これは、かつて警視庁のウェブサイトに掲載されていた運転免許証のサンプルです。

この日本花子さんは、こうみえて全ての免許区分を取得している驚きのスペックをもつ女性です。種類欄が全て埋まっている免許証を「フルビット免許」とよび、一部のドライバーたちからは羨望の的になっているとてもスゴい免許です。

ネット上ではこの日本花子さんを「公道の覇者」「運転するために生まれてきた女性」などと揶揄するウェブサイトも多数あり、一時期話題になりました。

しかし、12桁の数字を見てみると、減点数は56点。合格はおろか、試験問題の半分も解けていないことになります。これには全国の日本花子ファンもガッカリ。

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公表されている12桁の番号の意味

kinako
/stock.adobe.com

先程紹介した12桁の番号は、学科試験の点数以外にも以下のことが分かるようです。

  • 1~2番目:管轄の都道府県番号(詳細は後述)
  • 3~4番目:免許取得年(初回)
  • 5~6番目:学科試験の減点数(初回)
  • 7~10番目:個人情報・国家秘密
  • 11番目:チェックデジット(検算数字)
  • 12番目:交付回数(=再発行回数)

「学科試験の減点数(初回)」に関しては冒頭でも述べたとおり、不確定事項なようです。

ちなみに12番目の数字は、紛失や盗難といった理由で再発行された回数を示しているのですが、短期間で何度も数を重ねると、厳重注意を受けたりあらぬ疑いをかけられる可能性があるとのことなので注意しましょう。

都道府県ごとの管轄番号

1~2番目の「管轄の都道府県番号」は「公安委員会コードナンバー」とも呼ばれており、地域ごとの番号は以下表の数字と対応しています。

地域名 数字 地域名 数字 地域名 数字
北海道本部 10 千葉県 44 島根県 71
函館 11 神奈川県 45 岡山県 72
旭川 12 新潟県 46 広島県 73
釧路 13 山梨県 47 山口県 74
北見 14 長野県 48 徳島県 80
青森県 20 静岡県 49 香川県 81
岩手県 21 富山県 50 愛媛県 82
宮城県 22 石川県 51 高知県 83
秋田県 23 福井県 52 福岡県 90
山形県 24 岐阜県 53 佐賀県 91
福島県 25 愛知県 54 長崎県 92
東京都 30 三重県 55 熊本県 93
茨城県 40 滋賀県 60 大分県 94
栃木県 41 京都府 61 宮崎県 95
群馬県 42 大阪府 62 鹿児島県 96
埼玉県 43 兵庫県 63 沖縄県 97