気分がふさぎがちになる雨の日は、車の運転にも注意が必要です。視界が悪く、路面も滑りやすい雨の日は、晴天時とは異なる「事故のリスク」が至るところに潜んでいます。

首都高速道路株式会社の公表するデータによれば、雨天時における1時間あたりの死傷事故件数は「晴天時の4倍」にも上るといいます。今回はドライバーの方々に、「雨の日の事故・ヒヤリハット体験」について話を聞きました。

雨の日に「溝のないタイヤ」は無謀すぎ

水の上のタイヤ
©︎Stocksnapper/stock.adobe.com

雨の日の事故として、まず思い浮かぶのが「スリップ事故」でしょう。ハンドルを切っている最中にマンホールの上でタイヤが滑ってしまったり、ブレーキが間に合わなかったりと、「車のコントロールが失われる感覚」にヒヤッとしたことのある人もいると思います。

「免許を取って間もなく、中古で後輪駆動のスポーツカーを買いました。車に詳しい先輩からは『タイヤが減っているからなるべく早く交換した方がいい』と言われていたのですが、普通に走っている分には影響を感じなかったので、後回しにしてしまっていたんです。

事故を起こしてしまったのは、納車から2ヶ月ほど経った雨の日でした。なんでもない交差点で左折し、アクセルを踏んだ途端、ズルッと後輪が滑り出し、そのまま意図しない方向に進んでいって。円を描くようにして、内側のガードレールに突っ込んでしまいました。

ぶつかった瞬間はそこまで速度は出ていなかったので、バンパーとボンネットが少し潰れるくらいで、エンジンルームには影響はありませんでしたが……自分の無知が原因で事故を起こしてしまい、かなり反省しました」(20代男性)

先の首都高速道路のデータによれば、雨天時にはとくに「施設接触事故」が急増するといいます。つまり「コーナーで曲がりきれずにガードレールに衝突する」など、車両のコントロールを失ってしまったことによる事故が多発しているのです。

スポーツカーに限らず、タイヤの溝が残っていなければ、タイヤの排水性能が十分に発揮できず、ズルズルと滑りやすい状態になってしまいます。日頃からタイヤの状態をチェックしつつ、雨の日にはとくに急な操作を避ける意識が必要だといえるでしょう。

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完全に「とばっちり」なのに修理代は自腹……

雨の日に危険が増すのは、車の運転だけではありません。傘をさした歩行者や、不安定な自転車など、さまざまな交通主体が天候の影響を受けるため、ドライバーとしても周囲の動きに注意を払う必要があります。

「土砂降りの日、片側1車線の道路を走行していると、左側に傘をさしたまま走っている自転車がいました。雨の勢いでかなりフラついていて、一見するだけで危ない感じがしたので、かなり余裕をもって追い越したんですね。

でも、すぐ先の信号で停止することになり、そのときに左側を1メートルほど空けてしまったのが間違いでした。その自転車が傘をさしたまま通過しようとして、ちょうど排水溝かなにかに足をとられたのか、急に体勢を崩し、左前のフェンダーあたりに倒れ込んできたんです。

ドゴッという音がしましたが、自転車はすぐに起き上がって、私が車の外に出ようとした瞬間にはもう反対方向に逃走しはじめていました。その後警察にも通報しましたが、ドラレコが前にしかついておらず、また傘のせいで犯人の姿がほとんど見えず、今も見つかっていません。

フェンダーにはおそらく自転車のハンドルがめり込んだと思われるヘコミができて、修理に8万円ほどかかりました。車両保険を使った方が高くなる額だったので、自腹を切るほかなかったですね」(50代男性)

被害者の「泣き寝入り」が多いことで知られる当て逃げ事故ですが、このケースにおいても十分な証拠を押さえることができず、加害者の特定には至らなかったようです。

自身に過失のない事故に備えるには、360度にわたって映像を記録できるドライブレコーダーを設置したり、車両保険の無過失事故特約に加入したりといった対策が考えられます。

ただし、無過失事故特約は「自身の過失がゼロの事故であれば等級を落とさず車両保険を使える」というもので、車両保険に自動付帯している会社も増えていますが、これは「相手が特定されている場合」に適用されるため、残念ながら「当て逃げ」のケースでは基本的に利用できないといえます。

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